きらいの反対？（青） (ページ11)

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海ページ11

1時間くらい走っていると窓から海が見えてきた。

『うわ～海。』

「ふふ。嬉しそうやな。」

山を走っていたのに急に海が広がった。

山と海と青い空。

「もう少ししたら展望台があるから。」

『うん。』

少しして車が止まった。

車から降りると気持ちいい風が吹いている。

「ここ解放感あって気持ちいいやろ。」

山の頂上から見えるのは向こうの方まで続く青い海と空。遠くの方に船が見える。

「ここなかなかの穴場やねん。ここで上からの景色を楽しんで、山を越えたら砂浜に降りれる所が

あるねん。Aどっちがいい？靴に砂入るの嫌い？」

『全然大丈夫。両方楽しみたい。』

「じゃあここで少しぼっーとしようか。」

『うん。海は広くて、空も青くて、白い雲が綺麗だね。

海に来るの久しぶりでワクワクしてる。』

「良かった。A海ほんまに好きやねんな。」

『うん。』

とても気持ちが良かった。

ただぼーっと海を見る。

なぜだか分からないけど海を見ていると気持ちが落ち着く。

不思議と沈黙の時間があっても苦痛ではなくて心地よかった。

ふとした安田君の佇まいがカッコ良く見えた。