21*:友人たち。 ページ21
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「やあ、どうも。お先にやってますよ」
何時もの酒場には既に安吾がいた。
太宰、織田、Aは空いている席へと座る。
何故彼らがここに来たかというと、病院から出て行った織田が芥川を連れ帰った後、太宰との話し合いにより、安吾に会うためだ。
勿論、ミミックの情報を得ることが目的である。
ここに安吾が現れると知っていた理由は、安吾のメッセージに太宰が気づいたからだ。
「ここで呑める事はもう二度とないと思っていました。私はツイてる。そして友人三人にも、そのツキをお裾分けしたい」
「潜入捜査官にしては感傷的じゃあないか」
太宰はさらりと云った。
Aは黙って先に出されたジュースに口を付けた。
「流石ですね」
安吾は、すぐには反応せず、あるかないか程度の笑みを顔に漂わせてぽつりと云った。
彼は、内務省異能特務課のエージェントとしてマフィアの動向を監視し、報告することを仕事としていたのだ。
そして太宰は、すらすらと種明かしをしていく。
「薄給の国家公務員としては、全く割りに合わない仕事でしたよ」
「つまり安吾は二重間諜ではなく、三重間諜だったという訳か」
渋い顔で笑った安吾に、織田は云った。
織田も、大体は判っていたとしてもそこまでは知らなかったのだ。
「そうだね」
太宰は頷いた。
「さて、私が調べた限りでは真相はこんな所だ。辛気臭い話は終わりにして、一杯やろうじゃあないか」
そっと、彼らの前にも杯が置かれた。
いつもならその後に乾杯があった。
だが今回はなかった。
おそらく二度とないだろう。
静かな店内に、小さく、グラスがぶつかる音が聞こえた。
Aが太宰のグラスに自分のグラスをわざとぶつけたのだ。
太宰はそっと、Aの頭に手を乗せた。
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あっ、ちょっ、太宰さん、誕生日…
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ろろみや。(プロフ) - エンジョイ勢さん» うわわ、本当ですね!!!ご指摘、ありがとうございます!! (2017年8月18日 23時) (レス) id: fe8b589f10 (このIDを非表示/違反報告)
エンジョイ勢 - 夢主ちゃん、めっさ可愛いですね。訂正させて頂きたいのですが33の今までの○○なら絶対云わないの今までが今でになってますよ?更新頑張ってください! (2017年8月18日 22時) (レス) id: 670574c7a9 (このIDを非表示/違反報告)
ろろみや。(プロフ) - ムクさんさん» ありがとうございます!続編もよろしくお願いします! (2017年7月3日 1時) (レス) id: fe8b589f10 (このIDを非表示/違反報告)
ムクさん - スッゴくおもしろいです。がんばってください (2017年7月3日 0時) (レス) id: 76af138a5e (このIDを非表示/違反報告)
ろろみや。(プロフ) - YYYさん» 応援ありがとうございます!読んで頂けて、嬉しいです!! (2017年6月4日 22時) (レス) id: fe8b589f10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろろみや。 | 作成日時:2017年6月3日 23時