条件とは。 ページ12
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『ねぇ、太一』
「ん、何？」
次の日の部活、奴らは普通だった。
普通と言っても、それは奴らの普通であって、一般の普通ではない。
主に表情が。
「なんだ、仲直りしたのか？」
『あ、はい。昨日はお騒がせしました』
「全くだ」
『そういう言葉は心にしまっておくものですよ』
どうやら俺の心の声は言葉として口から出ていたようで、Aの指摘を受けた。
でもまぁ、昨日は本当に色々と大変だったし。
にしても、あんなに太一を寄せ付けなかったAは何故太一を許したのだろうか。
そもそも怒る問題だったのかは謎だが。
「なんで太一のこと許したんだ？」
『あぁ、取引ですよ』
俺の質問に、Aは指を一本立てて答えた。
何か奢るとか、何か一つ言う事を聞くとか、そーゆーものだろうか。
「その取引って？」
『まぁ、取引と言っても、太一が持ちかけた話なんですけどね』
あの状況では、Aが条件を出すのが妥当だと思われる。
が、そうではないということはそれ程魅力的な条件だったのだろう。
「それが聞きてえっつってんだよ」
『いって。何よ賢二郎、そんなに私たちのことを知りたいの？』
俺たちから少し離れた所で話を聞いていた白布は、もったいぶるAに痺れを切らしたようだ。
かといってAの頭に思いっきり一発くらわせられるのは白布くらいしかいないと思うが。
『太一が、変顔をしてくれる』
「「はっ？！」」
条件は、思った以上に面白いものだった。
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なのくさ - ありがとうございました! (2019年7月27日 19時) (
レス) id: b643c5bfb9 (このIDを非表示/違反報告)
輪廻 - 良かったです！ (2019年4月29日 18時) (レス) id: 79e80397e7 (このIDを非表示/違反報告)
卯月 - 完結おめでとうございます！本当に素晴らしい作品をありがとうございました！川西君の作品ってやっぱり他の人に比べると少ないのでこんなに素敵な作品に出会えて本当に嬉しかったです！長い間お疲れ様でした！ (2019年4月8日 14時) (レス) id: ac010926fb (このIDを非表示/違反報告)
K.かんな(プロフ) - 完結おめでとうございます！白鳥沢独特の癒しというかなんというか、そんな感じのものがぎゅっと詰められたこの小説が大好きです！素敵な作品を読ませていただけて嬉しいです！本当に本当にありがとうございました！ (2017年7月25日 23時) (レス) id: 4db2d60ea2 (このIDを非表示/違反報告)
穂澄(プロフ) - 完結おめでとうございます！白鳥沢大好きな私にはすっごく面白かったです。次回作もとても楽しみにしています。 (2017年7月22日 17時) (レス) id: b42ff97bd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろろみや。
| 作成日時：2017年5月28日 23時
