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部下、といっても立場上そうだっただけだ。
彼奴は俺を敬うことはしなかったし、敬語だって使うことはなかった。
「手前、なんで太宰について行かなかッたンだ?」
『中也が寂しくて泣くから』
「ばッ、ふざけんな!」
昔から接点はあった。
此奴は太宰の部下で、俺は太宰の相棒。
太宰にべったりだった此奴には遭わない日はなかったと思う。
『私が中也の相棒になってやっても良いよ』
「なンで上からなンだよ」
『いだだだだ』
ミシミシと音を立てる頭を抑えながらもヘラヘラとしているところが元相棒に似ていた。
太宰が拾ったクソ餓鬼。
彼奴が消息を絶った時に勝手に此奴も消えたと思っていたのにちゃっかりと俺の隣に現れた。
『太宰ほど頭良くないけど』
「お前の頭脳で十分だ」
俺だって馬鹿じゃねェはずだ。
それに此奴の頭があれば出来ないことはない。
『うわ、頭握り潰されるのかと思った』
「ムカつく餓鬼だなァ」
そう、思っていた。
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あ2み(プロフ) - すっごく深いお話ですね、思わず泣いてしまいました。文才もあって内容も素敵で読みがいがあります。素敵な作品ありがとうございました! (2018年1月21日 19時) (レス) id: a91b06e269 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん - とても素敵なお話でした!ジーンと来ました! (2018年1月21日 10時) (レス) id: 01d2c8bc81 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - いい話で泣いてしまいました! (2018年1月21日 9時) (レス) id: 4724cc677a (このIDを非表示/違反報告)
★★ - とてもいいお話でした!!(つд⊂) (2018年1月21日 4時) (レス) id: 800725f97d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろろみや。 | 作成日時:2018年1月20日 22時