拝啓_記憶を取り戻したいです (ページ2)

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燦燦と降り注ぐ太陽は昨日まで雪が降っていた事を忘れさせるぐらいテリついていた

まだ早朝ということで相変わらず寒いが…

はてさて…どうしようか、食料が底を尽きてはや2日
お腹は限界だと嘆いている。ここら辺の草やドングリは食べ尽くしてしまったし、そろそろ違う公園を探すしかないのか…

そんなことを公園のベンチで足をブラブラさせながら考えていた

そんな時、急に腕に何かふわっとしたものが触れた

『うわっ… って、猫？』

そう、腕に触れたふわっとした感覚は、毛並みが真っ黒の黒猫の毛だった

黒猫の他にも斑色の猫や灰色の猫、多分ここの公園をナワバリにしている猫達だろう

『お前達もここの公園に住んでるのか〜？悪いがここの場所だけは自分のナワバリだからな？』

猫相手に何言ってんだろうと思いつつも久々の会話相手
黒猫をそっと抱き上げ膝の上に乗せた

『自分…今日この公園を出てこうと思うんだけど、次は何処がいいかな？』

野良猫だからだろうか、毛がゴワゴワしていて指が通りにくい
自分も言えたもんじゃないけど…

『それでね… ん？』

猫を撫でながら話をしていると向こうの方からこちらに向かって歩いてくるおじサマ
ゆっくりと自分に近付き少ししゃがむと自分に話しかけてきた

？「それは君の飼い猫か？」

どうしてそんな事を聞くのだろうか…だが質問されたからには答えなくてはならない誤解を生まないようにはっきり正直に話す

『違いますよ、野良猫です』

？「そうか、だがよく懐いてる餌でも与えたのか？」

『いいえ、野良猫が勝手に寄ってくるんです』

自分は首を傾げたなぜそんなことを聞くのだろう
おじサマは「そうか」と一言言うとじっと猫を見つめた

はたまた首を傾げた、おじサマは何をやりたいのだろうか
猫について詳しく聞いてきたし、猫をじっと見ている

そこで自分ははっとなったおじサマが猫を見ている理由が分かったのだ

『おじサマ、猫触りたいんですか？』