事件解決 ページ15
「The」
突然ノーマンが言った。
暗号中で三文字なのは最初の部分だけだ。
暗号文の一文字はW、ノーマンが言ったのはT。
アルファベット順で三つ後にずれている。
それを他にも当てはめると。
『The letter from your friend.』
『Mom』
ノーマンが驚いたような顔でこちらを見る。
レイは少し悔しそうだ。
暗号が解けたというのに、喜んでいるのは私だけだ。
どれだけ先を越されるのが悔しいんだ。
『あなたの友達からの手紙。か』
と、私が言うとやっと二人は暗号に向きなおった。
「そもそもこれは誰に宛てたものなんだろう」
ノーマンが考えこむ。
『もう少し分かりやすくできなかったのかな』
「すぐに解読できたら暗号の意味ないだろ」
思わず呟けば、レイからの指摘が。
『宛先くらい書いてくれてもいいのにな』
あの少ない文量では、分かることが少なすぎる。
「“mom”って書いてある…差出人はママかな？」
ノーマンがぽろりと口にする。
「ずっとこうしていても埒があかない。ママをあたってみようぜ」
***
「あら、手紙ならさっきエマが持っていったわよ」
ママの一言に固まる私達。
そうだ。私達はそのエマを捜して暗号を見つけたのだ。
『え、じゃあもしかすると私達、ずっとエマの後を追っていたの…？』
「もしかしなくてもそうだろうよ」
正直、暗号に惹かれてエマを捜すのを忘れてしまっていたけれど。
なんだか間が抜けているなあ。
「二人とも、まだエマを見つけていないよ」
ノーマンの言葉にハッとする私とレイ。
エマ捜索は、まだ終わっていない。
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花風雪(プロフ) - こんにちは！ずっと見てました！とっても面白いです！そろそろクライマックスぽいけど、きちんと完結してくださいね！ (2019年8月8日 9時) (
レス) id: e781858e49 (このIDを非表示/違反報告)
lwntodidet - コンパクト使えば分かるはずなのに分からないはないでしょ (2019年8月4日 11時) (レス) id: a124146768 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋桜 | 作成日時：2019年3月7日 21時
