28 お出かけ ページ28
「あー。冷蔵庫の中、ほとんど空っぽになっちゃった…。」
寝る前、冷蔵庫の中を見てみると、ほとんど飲み物と調味料だけの状態になっていた。
明日はちょうど休みだ。
スーパーか、ちょっと気分転換にショッピングモールでも行こうか。
「淳弥くん、明日出かけるんだけど何か欲しいものとかある?買っておくけど。」
と、ソファに座って読書をしている彼に聞いてみた。
「明日出かけるの?」
「うん。食料買わないと。」
「じゃあ俺も行くよ。オフだし。」
「!」
食料は主に私が近所のスーパーで買ってくる。仕事帰りに1人で。
でも明日は淳弥くんと一緒だ。デートかなーなんて。
「今、デートって思った?」
「思っ!?…いました。」
エスパーか。
「ふふっそうだよね。全然デートとかしなかったし、せっかくだからお出かけしよっか。」
「うん!」
明日の予定はショッピングモールにお出かけと食料品を買うこと。
デートといえば、あの作品で遊園地に行ったけれどあれはデートに含まれていない(らしい)。彼曰く。
全然…というよりも1回もデートしたことがないのでは…。
「どうしよう。眠れない。」
そう考えていたら、眠気はどこかへ行ってしまった。
ベッドに入って横になったはいいけれど、まだ目が元気である。
「早く寝てくださいー。」
隣の彼はもう眠そうにしている。
「わかった。DVDを見てオール…!」
「馬鹿なことはしないの。ほら。寝るよ。」
そう言った彼の唇は、ちゅ、と一瞬だけ私の頬に触れた。
静かな部屋____電気を消して薄暗い部屋中にリップ音が響いた。
「…好き。」
「そう。俺も好き。」
「やっぱりDVD見たい。」
「やめなさい。」
この後、彼からはDVD禁止令が出されてしまった。
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作者名:のん | 作成日時:2021年8月15日 19時