俺、爽やかじゃないから。【菅原孝支】

35：2人の母 ページ35

帰り道。いつものように2人で話しながら帰っている。









　









「でね、そのドラマがとても面白いの！」

「そっか、じゃあ俺も見てみようかな。」









　









Aは見事にクールキャラをやめ、自分の感情を表に出している。

最初はあたふたしていたが、だんだん慣れていったようだ。




しかし一緒に帰る、というものは付き合う前からもそうしていたので緊張感もないのだろう。

ただ幼馴染、というポジションから少し変わっただけである。








　



話しているうちに2人はAの家の前に。

実はこの2人の家、1つの家を挟んでいるだけだ。


　

よくあるお隣同士、というわけではない。









　









「じゃあ、また明日。」

「うん、また_______。」









　









そして2人は挨拶をして家に入ろうとした時。

同時に、玄関が開いた。









　









「え？」

「え、母さん？」









　









2人の母親が勢いよくドアを開けたのだ。









　









「どうしたのお母さん…。」

「ちょっとこっち来て！」




　

と、Aの母。









　









「母さんどうしたの？」

「少し話があるから来て！」




　



と、菅原の母。

2人の母。何かあるみたいです。









　









＊









　









外には4人の姿。

A、菅原、そして2人の母親。









　









「実はね、さっきまで孝支君ママと電話してたの！」

「そうだったんだ。」








　

「ちょっと先の話のことになっちゃったんだけどね、」

「？うん。」









　
「2人って、東京にある大学に行く予定なんでしょ？」






　



「そうなの？A。」

「孝支君こそ。」









　









互いに東京の大学に行くことについて驚いていた時。

更に驚くことが。

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