7日目 ページ10
火曜日。同じ曜日が何度も来る。ぐるぐると、死ぬまでずっと。
私は朝、赤葦君から放課後に教室に残ってて、と言われた。
現在、放課後。教室には私1人だけぽつんといる。
言った張本人がいないなんてどういうことだ。どこに行ったんだろう、赤葦君。
そういえば部活はなかった気がする。
その時だった。ガララッと勢いよく教室のドアが開く音がする。
入ってきたのは私を呼び出した張本人、赤葦君だった。
走ってきたのだろうか。息が少しだけ上がっている。彼は膝に手を置き、呼吸を整えている。
「あ、赤葦君…。」
「?」
私は聞こうか迷っていた。だけど、今聞かないとタイミングがない。
私は勇気を振り絞って聞くことを決めた。
「…に、偽物だよね、君。」
「え、偽物?俺は正真正銘赤葦京治だよ。」
へらっとした口調で、平然として言った。まるで「何を言ってるんだこの人」というような顔。
確かにそう思ってもおかしくはないだろう。それに私の考えが違ったら彼に申し訳ないが、今はそういうことを悩んでいる場合ではない。
「だって、先週の1週間、赤葦君の様子明らかにおかしかった。クラスの皆はいつものように接していたけど…。」
「…へぇ。」
「!」
口角を上げてニヤける赤葦君。今日もまた、“違う”。そして、私と顔を近づける。
「流石、四葉Aさんだね。」
「…へ?」
突然声色が変わった。
「アカアシケイジはね、クラスの中で1番親しい人はAさんだって!」
「?」
今の状況がわからない。私の目の前にいる彼は、赤葦君とかけ離れている。
「改めまして。俺は赤葦京治の中の一部でーす。」
「え?」
どうしよう。頭が混乱している。しかし、無理にでも頭を働かせないと、助けられない。
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花 - ( ̄ー ̄)bグッ! (2021年5月30日 22時) (レス) id: 5a0f0dfb22 (このIDを非表示/違反報告)
タケ焼き - なんか最後の もちろんアタイも の所がすんげーぞっときた (2020年5月2日 22時) (レス) id: b1a2c58828 (このIDを非表示/違反報告)
ノン(プロフ) - 瑠衣さん» ありがとうございます! (2020年4月10日 15時) (レス) id: 06efefbac8 (このIDを非表示/違反報告)
瑠衣(プロフ) - 完結おめでとうございます!面白かったです!これからも頑張ってください!応援しています! (2020年4月9日 23時) (レス) id: 44c29d146e (このIDを非表示/違反報告)
ノン(プロフ) - 瑠衣さん» コメントありがとうございます。更新頑張ります! (2020年4月2日 14時) (レス) id: 06efefbac8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノン | 作成日時:2020年4月2日 13時