偽 物 京 治 ク ン 。【HQホラー】

1日目 ページ2

月曜日。憂鬱だ。1週間の始まり。いつになっても、月曜日は好きになれない。








「おはよ、A。」

「おはよう。赤葦君。」









教室に行くと、隣の席の赤葦君が挨拶をしてくる。毎日思うけど、かっこいいな。彼は確実にモテている。









「朝練おつかれ。」

「ありがとう。」








私は時間ギリギリに来るので、赤葦君は朝練が終わってすぐ席についている。








「数学って宿題あったっけ？」








と、彼に聞けば、








「うん。あったよ。もしかしてやってない？」









ちゃんと答えてくれる。当たり前のことだろうが、そういう当たり前がモテ要素の1つなっているのだろう。








「うっ。」








でもそれは図星である。








「ははっ。いいよ。見せよっか？」








赤葦君は薄く笑みを浮かべた。









「！いいの？」

「いいよ。」








私は大きく目を開ける。希望だ。








「ありがとう…。流石赤葦君！」

「可愛いAを見てたら、助けたくなるからね。」








こういうことを言ってくるから、彼はモテるのだろう。この短時間でモテ要素は詰まりまくっている。

目を細めて、頬杖をしている彼はやはりかっこいい。









　
___________今日の赤葦君。

___________名前を呼ぶ。

___________女子が嬉しそうな言葉を言ってくる。“違和感がある”。

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