昔のこと ページ25
初めてだった。自分から話をするなんて。
廊下からでも、Aの声は聞こえた。だから俺はこっそりと耳にした。
出会ってから、親友を殺したということは知っていた。
しかしお人形と言った張本人や、その“黒幕”というのは初めてだった。
新しい言葉が次々と出てきて、益々興味が湧いた。
これなら、土籠にでも聞いてみよう。いや、でも本人の口から聞きたいな。
俺とAは同じクラスだった。そして、俺みたいに度々怪我をしていたのだ。
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でも、怪我をし始めたのは突然だった。
俺は土籠と教室にいた時。Aはボロボロの状態で入ってきたのだ。
それには流石に驚いた。
「おい、柚月。」
Aの本名は、柚月Aである。
「…はい。」
「何があったんだ。」
「…。」
その頃から暗く、笑顔もない。ただ、人形のように顔色を変えなかった。何一つとも。口数も少なかった。
「はぁ…。お前もダンマリか。」
「…すみません。」
事情を話さない彼女。
「…それでは失礼します。」
「ちょ、おい…!」
Aは鞄を持って教室を出て行った。
家の事情も知らない。なぜああなっていたのかも、知らない。
何も、何も知らないことばかり。
「…Aちゃん、ってあんな感じじゃなかった。」
「そうだなァ。あの様子じゃ、嫌がらせか何か、だろうな。」
「…。」
俺の中ではいじめが1番考えついた。
その後、自身の行動は“何もしなかった”。
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のんのん - おおお面白いです!いっぱい読みます! (2020年7月28日 16時) (レス) id: 7c57b8ea8a (このIDを非表示/違反報告)
ノン(プロフ) - 若葉さん» ありがとうございます! (2020年3月4日 15時) (レス) id: 06efefbac8 (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - 最高! (2020年3月3日 20時) (レス) id: 4dface175c (このIDを非表示/違反報告)
ノン(プロフ) - なおさん» ありがとうございます。 (2020年2月23日 16時) (レス) id: 06efefbac8 (このIDを非表示/違反報告)
なお - ノンさん» いえ笑更新楽しみにしてますね! (2020年2月22日 20時) (レス) id: 400d3f0549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノン | 作成日時:2020年2月16日 12時