知らない ページ30
場面は変わり、生徒会室となる。生徒会室には僕と蒼井茜がいる。
僕達は黙々とプリントの整理をしている。
しかし数分してから、蒼井は口を開いた。
「そういえば、学校の中で都市伝説を作っちゃいけないらしいですよ。」
「…え?」
都市伝説、ということで僕は顔を上げた。今、ちょうど調べているところだったから。でも蒼井は何か知っているようだ。
「結構、最近噂になってるじゃないですか。」
「あぁ、そうだね。」
すると、次に蒼井は衝撃的なことを言った。
「都市伝説になるには相当な力がいるらしく、だから普通の人では無理みたいです。もし、今の噂が本当なら、“支配する”くらい強く、生きている人は平常心を保ってられないって。」
「!それは、本当?」
バンッと蒼井のいる机を軽く叩いて、ぐいっと顔を見た。
「近い近い!本当だって!」
と、タメ口で言う。
「敬語ね。それってどこに知った?」
「えっと、図書室にある本棚ですみの方にとても古い本がありました。都市伝説関連で探っていたので。」
蒼井はくいっと眼鏡を整えて言う。図書室にあるなんて初めて知った。
「ありがとう。じゃああとから行ってみるよ。」
「はいはい。」
*
________彼らも、彼女も今は知らない。都市伝説のお人形さんのこと。正体。そして、彼女の過去も。
「またねー!花子くん、Aちゃん!」
「また明日っす!」
「ばいばーい!」
「また明日。」
女子トイレのところで、ヤシロと少年と別れる。2人はもう帰っていく。
楽しかったな、今日は。
Aの笑顔も見れたし、俺にとっては最高の時間だった。
「花子くん。」
「うん?」
「ありがとう。」
「!それは2人のおかげだよ。」
「でも花子くんと出会えて嬉しかった。」
Aはまるで死亡フラグみたいなことを言う。死んでるけど。やめてよ、そんなお別れみたいな。
_______まだ、ずっといたいのに。
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のんのん - おおお面白いです!いっぱい読みます! (2020年7月28日 16時) (レス) id: 7c57b8ea8a (このIDを非表示/違反報告)
ノン(プロフ) - 若葉さん» ありがとうございます! (2020年3月4日 15時) (レス) id: 06efefbac8 (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - 最高! (2020年3月3日 20時) (レス) id: 4dface175c (このIDを非表示/違反報告)
ノン(プロフ) - なおさん» ありがとうございます。 (2020年2月23日 16時) (レス) id: 06efefbac8 (このIDを非表示/違反報告)
なお - ノンさん» いえ笑更新楽しみにしてますね! (2020年2月22日 20時) (レス) id: 400d3f0549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノン | 作成日時:2020年2月16日 12時