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「や、やべ。質問しすぎたな…。」
「ど、どうしよう…。」
と、皆は改まって自分の行動に気付いた。
「大丈夫かな…。」
「今から様子見てくる!」
その中で寧々は、彼女を追うように教室を出て行った。
*
やばいやばいやばい。
あんなに質問されるとは思わなかった。
皆が私を囲んで、質問質問質問。
それに対して私は椅子に座り、石のように固まった。
あぁ、もう…。初日から駄目駄目だ。
「……あ、あれ…?」
教室から出たいという感情がいっぱいで、廊下を意味もなく走っていたら人の少ないところへ来た。
「旧校舎…?」
旧校舎。そのような雰囲気が出ていた。
生徒が誰もいない。私1人だけ。ポツンと。
「どうやって戻ろう…。」
ここに来たのは初めて。だから校舎の中身は把握していない。
でもまずは、走ってきたところから一旦戻ろう。
そう思った時だった。
___________ガタッ。ゴソッ。
「…?」
私の立っている右側________女子便所という看板があるところから物音が。
女子便所……女子トイレか。
もしかしたら、私以外にも生徒がいるかもしれない。
そんな甘い考えが頭に浮かんだ。
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作者名:ノン | 作成日時:2020年1月26日 18時