アンタの作戦には乗らないから。【音駒】

１９の作戦 ページ19

音駒の私達は耐性という名の我慢強さを持っているが、烏野はもちろん、梟谷や森然、生川はどんな反応をするのか。









　
あぁ、鉄朗は笑うのを堪えている。手で口を押さえているけど丸見え。



監督達は…頭を抱えている。









　
_____ごめんなさい。予想の斜め上をあかりちゃんが言ってしまい、止めることが出来なかったんです…。









　
「すみません。すぐ片付けます。」









　
私は泣いているこいつをスルーし、スポドリの容器を集める。





　
え？他の高校の人はって？


ただ、不安そうな目で見ているだけ。







　
だけど、夜くらいにコソコソと話をしそうだ。









　
「…っぐすっ。」









　
ちょっとちょっと。まだ泣いているあかりちゃん。


　
棒立ちで泣いているだけだったら、手伝ってほしい。









　
＊









　
「来た…！」


「めっちゃ笑顔。」









　
練習試合をしていき、時間が過ぎ去っていく。







　
その時。ドアが開いたのだ。


そう。日向君と影山君が来た。









　
私はゴールデンウィーク中に彼らと出会い、2人に興味津々。


だって、東京に戻る前、“嫌だ。宮城に残る！”と言った。









　
宮城に行きたい、烏野にまた会いたいと思っていたら、今回は烏野が参加と聞いてすごく驚き、そして自然とニヤついた。









　
“気持ち悪っ”と鉄朗から言われたので、あいつには1発足蹴りした。









　
その後、2人もコートに入り試合。


いやぁ、もう…。楽しい。その言葉しか出て来ない。







　
休憩時間でも、こそこそと2人を観察していた。









　
「変人かよ。」









　
と、鉄朗に言われたが、









　
「なっ。変人なのは日向君達じゃん。」









　
私はそう言い返した。変人コンビ。うん、良い名前だ。









　
(((今本人に、失礼なこと言った気がする…。)))









　
皆がそう思っていたが、そんなことは私には関係なかった。





　

そして、あかりちゃんが私を睨んでいたことにも気付かなかった。

２０の作戦→←１８の作戦

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す