アンタの作戦には乗らないから。【音駒】

３０の作戦 ページ30

新幹線。









　
「そういや、連絡先交換すれば良かったじゃん。」









　
黒尾は何事もなく、普通に話す。









　
「あっ！け、研磨君…！」









　
Aはなぜそれを思いつかなかったのかと後悔し、連絡先を知っている研磨に教えてもらおうとしたが、









　
「嫌。」


「そんなぁ…。」









　
教えてはくれなかった。









　
「ぶふっ。」









　
密かに黒尾は口を押さえて笑っていた。









　
＊









　
一方烏野では________。









　
「そういや、日向。Aちゃんと連絡先交換すれば話とか出来たんじゃ…？」









　
と、菅原も黒尾と同じようなことを日向に言う。









　
「あっ！じゃあ、研磨に教えてもら……って、“教えない！？”エスパーかよ研磨の奴！」









　
Aと同様、日向もそのことに気付き、研磨に教えてもらおうと携帯を開く。









　
すると、タイミングが良すぎる。そう。研磨から“Aさんの連絡先教えない”とメールが来たのだ。









　









　




　
____________この出来事があってから、Aに対して皆は“バレーがめちゃくちゃ大好きなマネージャー”というイメージがインプットされたのだ。









　
烏野だけではない。梟谷も生川も森然も。







彼女のイメージを知っているから、今の現状は“きつい”。









　
_____________


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「大丈夫、だと思うぞ。」









　
澤村は不安ながらもそう言った。


すると、彼の言葉から何かを導き出したかのように菅原はこう言った。









　
「まぁ、“あの黒尾”だもんな。何か作戦は考えているんだろうな。」









と。






それでも、心配や不安の感情は消えない。

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