彼がおかしくなったら。【梟谷】

10 ページ10

「自覚はしていた。」


「マジか。」



　
「うん。でも、純粋な彼はいない！」









　
昼休み。



　
木葉はパックの牛乳を飲み、私はミックスジュースを飲みながら話し合いをしている。









　
「あ、そうだ。」


「ん？」









　
ちゅー、とミックスジュースをストローで飲んでいると木葉は何かを思いついたような顔をした。









　
「赤葦のクラスメイトに聞いてみるとか？」


「え、」









　
なるほど。木葉の言っていることは理解出来る。









　
「ま、それか廊下でこっそり様子を見るとか。」


「ふむふむ。」









　
そっちの方が良いかもしれない。


昼休みはたまにしか会わない。







　
そして昼食を一緒に食べる、ということは約束していないので会わない時は全然会わない。









　
よし。昼休みの京治君の様子を観察してみようではないか。









　
「わかった。じゃあ早速、2年の教室に行こっか！」


「え、俺も？」





　
「私1人だったら変な人って思われるから。」


「…はいはい。わかりましたよー。」









　
こうして、私と巻き込んで申し訳ない木葉と京治君のいる2年の教室へ向かった。

11→←09

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す