2滴：職員室 ページ3
.
職員室はまだ明かりがついていた。まだ先生達が残っているのだろう。
私は両手が塞がっているので、そうっと足でドアを開けた。
「…失礼します」
「おぉ菅。すまなかったな」
「いえ。また何かあればおっしゃってください」
先生の机は書類等で散らばっていた。やはり忙しかったから頼んだのだろう。
私はプリントを先生の机に置いた。
「失礼しました」
私はお辞儀をし、ドアを閉めた。その閉めた後、廊下まで聞こえる大きな声で先生達が喋り始めた。
「あれ？先生…」
「ん？」
「そのプリント、“先生が必ずするように言われてますよね”？」
「あぁ…こっちが忙して…」
「えぇ？でもさっき“暇”とか言っていませんでした？」
こういう会話が聞こえてきた。
“忙しかったから頼んだ”？前言撤回だ。
全然忙しくなかったのか。じゃあ散らばっていたあの机は…。
と、黒いものが想像してしまう。
“あれはこっちまで手が回らない”というアピールなのだろうか。
先生が忙しくて、学級委員に仕事を頼むというのはわかる。
でも、“忙しくなくて、しかも先生がしなければいけないものを学級委員に任せる”……。
「…まんまと利用された」
大人ってずるい生き物。ずるい。
じゃあもし…私が大人になったらこういうことをするのだろうか。
いや。
“大人にならないとわからない”。
…ポチャッと水が1滴。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 296人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ノン(プロフ) - みなさん» コメントありがとうございます。私もスガさん大好きですね(笑) (2019年9月16日 15時) (
レス) id: 06efefbac8 (このIDを非表示/違反報告)
ノン(プロフ) - 渚＠俺ﾅｰさんさん» コメントありがとうございます。更新がんばります！ (2019年9月16日 15時) (レス) id: 06efefbac8 (このIDを非表示/違反報告)
みな - スガさん大好きです！！ (2019年9月16日 11時) (レス) id: c7efde0d03 (このIDを非表示/違反報告)
渚＠俺ﾅｰさん(プロフ) - 好きです…。こういうお話好きです。更新頑張ってくださいね！ (2019年9月16日 2時) (レス) id: fb112923a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ノン
| 作成日時：2019年9月15日 19時
