【 d！】幹部の席には空席が1つ

診察 ページ14

夕食が終わり、しんぺい神に言われた通り診察を受けるため医務室に行こうとしたとき、トントンに呼び止められた。

tn「知っとると思うけど一応医務室まで案内するわ。それになんかあったらアレやし。」

『お気遣いありがとうございます。トントン書記長殿』

Aは、そう言いトントンの後ろをついて行った。
その間、壊れたインカムの代わりをロボロが作ってくれるようになったこと、明日は休みだということ、その間にお金を渡すから日用品を買いに行くといいという事を話してくれた。
そしてトントンの名前を言うたびにトントン書記長殿というAを見かねてトントンは言った。

tn「そんなに固くせんでいいでAくん。俺の事はトントンって呼んでくれや。」

『ありがとうございますトントン。ボクのことはAとでもお呼びください。』

しかし、トントンは何か違うと思ったのだろう

tn「敬語も無しや。俺らは仲間やからな。」

と言った。久しぶりに言われた”仲間”という言葉に嬉しさを感じながらA入った。

『ありがとう、トントン。これからよろしく。』

tn「よろしくな、A」

そんなことを話していると、医務室まで来た。

『失礼します。』

そう言ってAが入るとしんぺい神の「どうぞー」という声が聞こえた。

si「じゃあこっちに座ってね。ごめんね、ちょっと触るよ。」

そう言ってAの腰を触ったしんぺい神は一緒に来ていたトントンに言った。

si「ごめんねトントン、出ていってもらってもいい？」

tn「お前、Aになんかするつもりやないやろな。」

si「なになに？掘られたいって？」

tn「出ていかせてもらいます。A！なんかあったら言えよ！」

そう言ってトントンが出て行ったのを確認したあと、しんぺい神はAに、言った。

si「女の子だったんだね。Aくん。」

『流石お医者さん。分かっちゃいますか。しんぺい神殿。』

si「そりゃぁね、で、診察を始めるけど見たところ打撲だけみたいだし、長いこと寝てて治りかけてる所もあるみたいだけど大丈夫？」

『はい、強いて言うなら左手首を捻っているみたいです。』

そう言うとAは、左手首をしんぺい神に差し出した。

si「ほんとだ、捻挫してるね。じゃあ湿布貼って包帯で巻いとくけど痛みが長引くみたいならまた来てね。お大事にAちゃん。」

『ありがとうございます。しんぺい神殿』

そう言って診察は終わった。

si「いつ言うのかな。女の子だってこと。」

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