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十五話 ページ15
もう昔の話だ。
あれから何年たっただろう？
三年か、五年か
「……ぁ、大丈夫、っす」
まだまだ、私も幼くって不器用だった。
窃野くんは廻に拾われたばかりで、私が視界にはいる度に怯えていた。
今でこそ、私に対しては怯えない窃野くんだが昔はもっと精神的にぼろぼろで、女性全てに恐怖と憎悪を向けていた。
恋人に、借金を押し付けられて逃げられるだなんてことがあれば当然かもしれないけれど。
それが決定的に変わったのは、それから３ヶ月後の深夜だったと思う。
もちろん本人に確かめたわけではない。
『……っ、大丈夫？』
「だ、大丈夫なんで。退いて、ください。」
どう見たって大丈夫ではなかった。
個性の発動に必要な両手はズタボロ血まみれで出血多量で倒れるなりしてもおかしくない。
廻だって、出血までは治せないのに。
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マリイ - 治崎廻大好き (2022年3月18日 22時) (携帯から) (
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作者名：kuro | 作成日時：2021年1月7日 11時
