頼むから話を聞いてくれ!!【治崎廻】 (ページ2)

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二話ページ2

「はぁ。おいクロノ。」

部屋に戻り、ため息をつけばクロノが肩を揺らす。
こっちは本気で悩んでるというのに。

「とは言え、コレばっかりはどうしようもありやせん。」

「正直、Aさんに悪意はなさそうですし、頑張るしかないんじゃないでしょうか。」

相変わらずの微妙に崩れた敬語で根性論を突きつけてくる。

「その頑張るが出来れば苦労しない。」

それ以前に、話しかけても答えが食い違うのだから俺の問題ではないだろう。
いや、俺の問題なのか？

頭をかかえれば、クロノがパンパンと手を叩いて俺を起こした。

「あんた考えすぎでしょう、あの人は嫌がっちゃないですよ。」

じゃあ、なんだというのか。
他のやつとは普通に話しているわけだから、なにか俺には出来ない理由があるはずだろう？

恋は盲目ってやつですかね。

普段の恐るべき洞察力はどこへやら。
あの男をこれほどまでに悩ませるとは侮れないな恋。

クロノはそこまで考えて、また吹き出した。