お見舞い ページ41
「どんな女が好みだ？」
『……女？』
鞍久は恵のお見舞いに行くべく、東京校の廊下を手土産の焼き肉弁当片手に歩いていた
鞍久は怪我だけならほとんど無いも同然で、倒れたのは呪力切れによるものらしい
小一時間で回復し、多少の倦怠感はあれども大体普段通りだった
そんなわけで、静養中の同級生に見舞いでも行こうと思ったのは当然の流れだったと思う
しかし、彼女は途中の廊下で大男に、つまりは東堂葵にとうせんぼを受けていた
多分、彼に他意はないのだろう
それが分かるからこそ、真剣な顔で【女のタイプ】を聞かれ鞍久は戸惑っていた
『えーっと、私は女なんだけれど……？』
「ああ、それもそうだな。ならば、【どんな男が好みだ？】」
戸惑い所もずれているが、鞍久なので仕方ない
東堂には至って真剣に訂正され、鞍久も少し考えてみることにした
【男性の好み】、か
聞かれたこともなければ考えたこともなかったせいで、パッとは思い付けない
そもそも男性経験ゼロ、初恋もまだの鞍久には【好きなタイプ】の意味自体曖昧だった
好きなタイプと好きな人は違うのだろうし、身近な男性の特徴でも上げればいいだろうか
鞍久は真剣に考える
『……背が高くて、』
「タッパがあるやつか、いい。それから？」
『フィジカルが強い。えっと、見た目だと……きょ、胸筋が鍛えられている？』
「胸派なのか……いや、悪くはないな。他にはどうだ？」
会話が噛み合ってるのかすら怪しいが、ひとまず東堂的にはアリな返答だったらしい
『風邪はほとんど引かないんだけど、前引いたときお粥を出したら怒られてね？』
「随分健康体だな」
『うん、天与呪縛でね。……高い焼き肉が食いたいって』
「……たかられていないか？」
あはは、と苦笑いする鞍久にスンと真面目な顔になった東堂が大きくうなずいて見せる
組んでいた腕はほどかれ、表情も綻んでいた
「たかられてなお好きと言えるのなら文句はない、よろしく頼むぞ
『うん、よろしく』
別に恋でもなんでもなく、浮かんだのが伏黒父だったとは今更言えない
壮大な勘違いが始まろうとしていた
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kuro(プロフ) - プスメラウィッチさん» プスメラウィッチさんありがとうございます！結末については、既に大体の構想がありますので変更は出来ません……。ただもとからある程度改変がある予定ですので、よろしくお願い致します。できれば最後までお付き合いください！ (2021年10月22日 16時) (
レス) id: 1b23535608 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - kuroさん、この小説は渋谷事変編は曲げて欲しいです。後、五条悟の封印はしないで欲しいです。お願い出来ますか？続き頑張ってください。応援しています。 (2021年10月21日 13時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
魔灯 - いや棘君が一番なのに変わりないです！！伏黒親子好きなんですよで、も二番目！！棘君がダントツ一位じゃああああああああ！！！三位は・・・加茂さんかな あ、女子だと真希ちゃんです (2021年9月19日 22時) (レス) id: 43f1bbcd44 (このIDを非表示/違反報告)
kuro(プロフ) - 魔灯さん» 魔灯さんありがとうございます！棘くんから少しでも揺れてくださったのなら光栄です。実はここまでアンケートを引っ張ってしまった原因もパパ黒でして……よろしければご協力お願い致します！ (2021年9月19日 10時) (レス) id: 1b23535608 (このIDを非表示/違反報告)
魔灯 - パパ黒好き (2021年9月18日 19時) (レス) id: 43f1bbcd44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kuro | 作成日時：2021年8月30日 11時
