吐息混じりの人工呼吸／ito ページ18
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あぁ、今日は駄目な日だ。朝起きた時から今日は無理かもなと思ってたし寝癖は治りにくかったしタイツに穴は空いたしハンカチはどっかに落とした。
あまりにも踏んだり蹴ったりの1日がやっと終わりを告げ後は帰るだけだと電車に乗り込む。やっと座れてひと段落着いたところで家にいる愛しい彼に今日は甘やかしてくださいと疲れ果てた体に鞭打って手早くスマホ画面に打ち送信する。しばらくしてやっと最寄り駅に着き少し歩いて家に着く。
鍵を開けるとずっと会いたかった彼の姿が見えた。こちらを見た途端ぱぁ、と花開くように喜色を滲ませてからふにゃりと相好を崩す姿に荒んだ心が和らぐ。
「Aちゃんおかえり。」
「･･･ただいま。」
「今日は俺がAちゃんの事いっぱい甘やかすからね。」
きっと酷い顔のまま玄関で立ち尽くしているであろう私に対して優しく微笑む幸司君に改めてこんなに優しい人が恋人なんだなぁと噛み締める。
「ほら、まずはご飯食べようよ。」
奥から香るいい匂いに気づいた途端腹の虫が騒ぎ出す。テーブルにつき前を見るとオムライスにはケチャップで描かれた少し崩れた猫が私をじっと見つめていた。
「ふふ、可愛い。」
「ご飯食べれそう？」
「うん、食べられそう。」
いただきますと声と手を合わせてからスプーンで一口すくう。
「ん、おいしい。」
「本当？それなら良かった！」
ゆっくりと咀嚼して飲み込みながら幸司君の手料理を食べるのも久々だなと考える。最近はお仕事も忙しいし昔のようなお互い自由な時間が少なくなってしまったと幸司君の忙しさに喜びと少しの悲しみが混じる。
疲れているとどうしてもネガティブになってしまって良くないと暗い考えを払拭したくてオムライスを口いっぱいに詰め込んだ。
「お腹いっぱいになったし次はお風呂入ろう。」
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白昼夢(プロフ) - カエデさん» カエデさんお久しぶりです！私の話や言葉遣いがお好きと仰っていただけてとっても嬉しいです☺️カエデさんのリクエストに沿ったお話が書けて、カエデさんに読んでいただいて幸せになっていただけたようで私も幸せです〜🎉 (2023年4月4日 2時) (
レス) id: c583532045 (このIDを非表示/違反報告)
カエデ(プロフ) - リクエストさせていただいたカエデです。引き金に指を掛けて、今 拝見させていただきました…！主さんの作るストーリーや言葉遣いがとても好きな上に自分の好きなシチュエーションでお話を見る事ができてとても幸せです。ありがとうございます！！ (2023年4月3日 3時) (レス) id: 1e00067a9a (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢(プロフ) - 里佳子さん» コメントありがとうございます🙇♀️お褒めの言葉を頂けてとても嬉しいです、こちらこそ里佳子さんの作品を毎回楽しく読ませていただいています😌遅筆ですがこれからも頑張ります☺️ (2022年4月6日 20時) (レス) id: c583532045 (このIDを非表示/違反報告)
里佳子(プロフ) - はじめまして。感想が浅くて申し訳無いのですが、もうめちゃくちゃ好きなお話ばかりです…。白昼夢様の語彙力が素晴らしくて、ドキドキしつつも感動しています！これからも応援させてください😌 (2022年4月6日 5時) (レス) id: 0670838cd9 (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢(プロフ) - のどかさん» 読んでいただけて嬉しいです！のどかさんにきゅんきゅんしていただけた小説を書けて良かったです☺️だいすきだなんてそんな、勿体無いお言葉をいただけて嬉しいです😌遅筆ですがこれからも頑張ります🙌 (2022年2月28日 21時) (レス) id: c583532045 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白昼夢 | 作成日時：2022年1月16日 21時
