お天気少女とヒミツの関係【勇次郎】

7枚目。 ページ8

勇次郎side。








花宮さんと話してて、担任の話なんて聞いてなかった。









担任「…わかったな？染谷ー」






勇「は…？何を…」








ひ「染谷くん、Aちゃんに学校案内してねって〜」









事態が把握できずにいると、涼海さんが教えてくれた。









あ『うわ、天使…』









ひ「て、天使！？うち、A ちゃんの方が天使に見えるよ！？」









あ『尊い…あ、名前なんていうの？』









ひ「うちは、涼海ひより！！A ちゃん、よろしくね！」









あ『ひよりちゃんかぁ！よろしくね！！』









涼海さんに見せる笑顔も、どこか猫かぶってる風に見えてしまう。









二人の会話を黙って聞いていると、あいつが小声で喋りかけてきた。









愛「案内役、ご愁傷様。」








口角が地味に上がっているのが、これまたムカつく。








勇「適当に回るし」









そのあとは、普通に授業を受けた。






そこで分かったのが、この花宮さんは、やはり賢いということだ。







みんなが答えられないような問題も、スラスラと解いていく。








そのせいで、転入初日からすごい人気だ。








〜昼休み〜







「ねえ！A ちゃん！お昼ご飯、一緒に食べない？」

「えー、私も混ぜてよ！」

「え、私も！私も！！」







いや、人気すぎじゃない？








そのせいで、日頃から仲の悪い僕らは、こんな会話をすることになった。









勇「なぁ、僕らより人気じゃない？」








愛「ああ…それには同感」









勇「初めて分かり合えた気がする、お前と」









つくづく何なんだと、思う。









校舎案内は、人の減る放課後にする事にした。









僕は、この決断が大いに間違っているとも知らずに。

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