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北斗side
北「着がえま、した…」
「確認しますね」
北「…お願いします」
着替え終わってカーテンを開けると、待機していたらしい彼女が振り返った。
あの時ぶりに、今、彼女が目の前にいる。
触れられる距離に。
「ジャケットの丈、もう少し短い方が良さそうですね。袖の装飾は、踊る時に邪魔にならないですか？」
北「え、あ、大丈夫、です」
「他に気になる所とか、こういうデザインがいいとかありますか？」
北「えっと…あ、ズボンのところにチェーンの装飾とかつけれますか？ 踊る時に光が反射するように…」
「分かりました」
メモ帳のようなものにメモをする彼女の横顔をそっと盗み見た。
...ほんとに、夢じゃないよな、？
ずっと、もう一度彼女と話したいって、
彼女の瞳に映りたいって思ってた。
それが今、叶ってるという現実を受け止めきれていない。
樹「Aちゃーん」
「あ、はーい」
樹のところに行ってしまった彼女の後ろ姿があの日と重なった。
大「嫌だ」
マネ「と言われても…」
優「まあまあ。MVの時もついてくれるんでしょ？」
結「そうですね」
慎「じゃあまたMVの撮影時に会えるじゃん。ね、きょも」
大「絶対来てね。約束」
「は、はいっ」
結局時間がとれなかったみにいで、お話しできなかった京本は不服そう。
マネージャーとMV時の打ち合わせをしながら出ていった彼女の隣にいた男性につづいて、メンバーも次々と部屋を出て行った。
俺もドアに向かって歩いていた…つもりだった。
「…、えっと」
けど、俺の足は彼女に向いていた。
北「……俺頑張れてる？」
「……うん。頑張ってるよ」
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作者名：さくら | 作成日時：2024年2月9日 17時
