珈琲屋

4杯 ページ5

ｶﾗｰﾝ…


A「ただいま。」

客「お帰りA君。お邪魔してるよ。」

A「あ、○○さん。いつもありがとうございます。」

マスター「A。今日はそんなに忙しくないからゆっくりしてなさい。」

A「ありがとう爺ちゃん。 あ…」









伊沢「お邪魔してます。」ﾍﾟｺ

A「また来てくださったんですね。ありがとうございます。」

伊沢「あの、少しお話しませんか。」

A「え、えぇ。」









―――――――――――――――――――――――――――――――

伊沢「まさか高校生だとは思わなかったよ。」

A「え、いくつだと思ってたんですか？w」

伊沢「大学生とか既に20歳越えてるかと思った。凄く大人びてたから。」

A「ありがとうございます。伊沢さんはクイズ王…でしたっけ？凄いですね！」

伊沢「知ってたんだw」

A「テレビとか動画の方でいつも拝見してます。記事とか面白いです!」

伊沢「いや〜ありがとう！」


……


--------------------------------

A「あの、急なんですが質問というか相談なんですけど…」

伊沢「ん？何？」

A「今高校3年でもう進路を決めなちゃいけない時期なんですが未だに決まらなくて…」

A「正直俺は大学に行きたいです。どこの大学かは…決めてないんですけど、でも進学すると言う事はそれだけの学費がかかる。奨学金とか色々あるのは知ってるんですけど、親に迷惑はかけたくないんです。」


A「俺は…どうすれば良いんですかね…。」



Aは俯いた顔を上げじっと静かに伊沢の目を見た。彼はどう答えるのだろうとただただ静かに。




伊沢「A君は優しいね。」


伊沢「行きたいのなら行けばいい。きっと君のご両親に君の考えを伝えればそう言うと思うよ。お金なんか気にすんなって。」

A「伊沢さん…」

伊沢「今までの事を働いて返すのも良し、学んで返すのも良し。A君。お金とか迷惑とかそんなの全部とっぱらって本当の君はどうしたいの？」

A「俺は…学んで返したい。」









伊沢「それが答えならいいと思うよ。」

A「伊沢さん…ありがとう。」

伊沢「うん。ちなみに聞くけどどこの大学行くの？」

A「目指すから高みへ。」


伊沢「いいね〜」ﾌｯ

5杯→←3杯

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す