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〜重岡 side〜
俺はわりと根暗で、友だちもそんなにおらんかった。
小学生高学年で好きになった女の子がおって、「明るい子が好き」って言ってたから、明るく振舞おう思って、それから無理矢理明るく振る舞うのが癖になってもうた。
中学でも高校でも、わりとクラスの中心におった。
小瀧はなんとなく、ほんまに暗いやつちゃうんやろうなって思った。
俺根暗やからそういうのわかるねん(笑)
こいつ俺とちゃうなって思ったんや。
あからさまにウザがられてたけど、ひたすらアタックし続けたらいつのまにか変わってた。
これが本来の小瀧の姿なんやなって嬉しく思った。
ずっと、必要とされる俺っていうのは、明るくていっつも笑ってる重岡大毅なんやと思ってたし、実際そうやった。
大学でようやく初めて彼女ができて、
俺は彼女のことがほんまに好きやったし、大事にしようと思ってた。
そんな彼女が入院した。
もともと、体が強くなかってん。
もちろん毎日病院にお見舞いに行って、毎日毎日彼女が元気になりますようにって願ってたんやけど。
その彼女は亡くなってしまったんや。
ほんまに悲しくて、どうしようもなかった。
俺は結局何もできひんかったって自分を責め続けた。
そして、俺に追い討ちをかけるように、とある事実を知った。
「付き合ってわかったんだけど、大毅ってわりと暗いとこあるんだよね。2人でいても、いまいち盛り上がりに欠けるっていうか。大勢でいるときと違うんだよねー。大毅の価値なんていつも明るくて笑ってるところくらいなのにね。あー、あと顔くらい?正直、毎日病院に来られても困るんだけど。余計に具合悪くなるわ。いつ別れよっかなー」
彼女が裏で俺のことをそんな風に言っていたなんて、全く知らなくて、悔しくて悲しくて。
彼女が亡くなったのも、彼女が俺のこと悪く言ってたのを知ったのも、雷が鳴る雨の日やった。
大学も行けなくなって、声も出えへん。
気づいたら、俺は小瀧のとこに行ってた。
小瀧なら、俺のことわかってくれる。
小瀧なら、俺のこと助けてくれる。
そう思って小瀧を頼った。
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作者名:シャルル | 作成日時:2019年7月14日 21時