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〜神山 side〜
「……ん、わかった」
しげのその声を聞いて、安心したように笑うのんちゃん。
「ただ、大学は明日から行くつもりやから、その……ご飯とか作って待っとくのはできひんけど」
「そんなんええよ。
しげがおってくれるだけでええから」
言うまでもなく、のんちゃんによってしげは元に戻れた。
やけど、のんちゃんもしげがおったことで何かを得たんやと思う。
だから、こうやってしげを引き止めようとしてるんや。
「まぁ、なんか解決したみたいでよかったやん。
ほな、俺帰るな?」
「え、もう行くん?」
「俺はもう必要なさそうやしな。
しげが大丈夫そうでよかったわ。
んじゃ、また明日な?」
「ありがとな、神ちゃん!」
しげとのんちゃんに手を振り返しながら、俺は来た道を戻って行く。
遠くで笑い合うしげとのんちゃんの声を聞きながら、やっとしげもあのことに解放されたんやなって嬉しく思ってた。
「ッ、小瀧!? 小瀧!!」
突然聞こえたしげの泣きそうな声。
振り返ったら、のんちゃんが胸を手で押さえて蹲ってた。
「のんちゃん……ッ!!」
俺はしげたちの元へと駆け寄った。
やっぱりのんちゃん、まだ治ってなかったんか。
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作者名:シャルル | 作成日時:2019年7月14日 21時