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#9 ページ10

「……しげー?」


ただいまの代わりに名前を呼んでみるけど、もちろん返事はない。


寝てるんやったらええけど、電気がついてないのにもひっかかった。


「しげ……?
うわ、どうしたん!?」


やっぱり悪い予感は的中した。


パーカーのフードを深く被って、ベッドの角で震えるしげ。


荒い呼吸を繰り返していて、苦しそうやった。


「大丈夫!?」


駆け寄った途端、しげは俺に飛びつくように抱きついてきた。


「……っ、たき」


嗚咽の中に混じった俺を呼ぶ声。


「しげ、大丈夫や。
俺がここにおる」


俺はそっとしげの背中に手を回した。

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作者名:シャルル | 作成日時:2019年7月14日 21時

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