Valentine ar×ym ページ35
R.Y
さっき大ちゃんと楽屋で喧嘩した。
きっかけは俺がチョコを渡さなかったことだ。
だって、みんなのいるところで渡せると思う?
無理だろ、俺のことわかってくれる奴ならわかるでしょうが。
そしてチョコは用意してあったのに、去り際に大ちゃんに言ったセリフは…
「大ちゃんにチョコなんかあげたらチョコが可哀想だろ!お前なんかチロルチョコで充分だ!」
と、まぁ…なんとも可愛げのないセリフだ。
あげたかったなー、せっかくココアクッキーつくったのになー。
調子に乗って焼きすぎた分のココアクッキーを食べながら、大ちゃん用のも食べてしまえと封を開けようとしたときだった。
ピンポーン。
山「俺のクッキータイムを邪魔すんな。」
直接玄関に行ったのが間違いだった。
山「はーい、どちら様です…」
有「よ。」
山「は、」
ずらずかと家に上がってきたのは、紛れもなくさっき喧嘩をした相手であって。
追いかけると図々しくもダイニングテーブルに向かって腰かけて、俺のココアクッキーを見つめていた。
なんか座らないと負けな気がして、俺も向かい側に座った。
有「なんだ、やっぱり俺の準備してあるんじゃん。」
山「いや、誰もお前のだなんて言ってないし。」
有「でも俺のなんだろ?」
山「違いますけど。」
じゃあ誰のなんだよって話だよな。
俺も思った。
有「ふーん…じゃあ俺帰るわ。」
山「チョコもらいに来たわけ?」
有「そう。でも無いみたいだから、いいや。」
山「え、あ、そう。」
ガタンと立ち上がって玄関に向かった大ちゃんの背中を座ったまま見つめると、少し寂しくなった。
帰っちゃったかなーと思ったら、ドアのところからひょこっと顔を出した大ちゃん。
ふふ、と息を漏らして笑って、座っている俺のことを抱きしめた。
有「なーんでそんな寂しそうな顔してんの。」
山「寂しそうになんて、してない…」
有「ほら、クッキー俺のなんでしょ?」
山「うん、そう、そうだよ。」
有「ありがとう。」
山「うん、ごめんね。」
有「いいよ、今可愛い山田見られたしね。」
ぎゅっと腰に抱きつくと、ふわっと頭を撫でられた。
有「チョコじゃなくてクッキーだから、こいつは可哀想なんかじゃないね。」
山「チョコにしなくてよかったね。」
そう言って笑いあった、幸せなバレンタインデー。
Fin.
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ありやまGirl(プロフ) - 読みました!凄く面白くて良かったです! (2018年1月26日 10時) (レス) id: 4d9c162f4d (このIDを非表示/違反報告)
翠雨(プロフ) - リクエストありがとうございます!やっとこさ書きました!遅くなり申し訳ありません、、よければ見ていってください! (2018年1月26日 1時) (レス) id: b600993619 (このIDを非表示/違反報告)
ありやまGirl(プロフ) - メンバーの前ではやまありだけど夜になるとありやまになる。っていうありやまがみたいです! (2018年1月8日 9時) (レス) id: 4d9c162f4d (このIDを非表示/違反報告)
涼くん愛! - ありがとうございます!凄く良かったです! (2017年12月28日 10時) (レス) id: d60c7d5175 (このIDを非表示/違反報告)
ゆとやま(プロフ) - 涼くん愛!さん» 遅くなってすみません!やっと書きました!リクエストありがとうございます! (2017年12月14日 17時) (レス) id: b600993619 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翠雨 | 作成日時:2017年2月10日 21時