あかいろくれよん

Valentine kt×ym ページ34

K.O






今日は世にいうバレンタインデーです。


街のカップルたちは、あっちでイチャイチャこっちでイチャイチャ。


幸せそうでなによりですけど。


圭人も混ぜて。なんて。





圭人にはきちんとくれる人がいるから、いいんです。


山ちゃん、今年はなにをくれるかな。


去年は家でチョコレートケーキをつくりはじめて驚いたけど。




お家に帰って、山ちゃんがつくってくれたご飯を食べて、洗い物は圭人の担当。

それが終わってソファーで寛いでいたら、山ちゃんに呼ばれました。

いつもなら隣に座ってくれるのにな。





山｢じゃーん。｣


岡｢え！パフェ！？｣


山｢そう！どうだよ、びっくりしただろ？｣


岡｢びっくりだよ、すごいねー！｣




どうやらソファーに来てくれなかったのはこれをつくってくれてたみたいだ。


チョコバナナパフェ。


…ゴリラいじりも兼ねてかな？


｢食べよ｣って言って、また二人で向かい合って座る。




山｢チョコアイスもブラウニーも、全部俺がつくったんだよ。｣


岡｢へ、これ？買ったんだと思ってた！｣


山｢さすがにバナナは買ったけどな。｣


岡｢バナナつくってたらそれって栽培だよ。｣


山｢どっちにしろ味は保証してやるよ。｣


岡｢いただきます。｣





パクっとひとくち。





岡｢さすが山ちゃん、美味しい！｣


山｢ん、よかった。｣


岡｢すごいなあ、尊敬しちゃうよ。｣


山｢あ、ほんとだ。美味いわ。｣


岡｢ね、圭人こんな美味しいのいつも食べてるなんて、世界敵にしてる気分だよ。｣





突拍子もないこと言ったからなのか、山ちゃんは目を見開いて圭人のことをじっと見てる。





山｢…それってさ、世界を敵に回してでも俺のそばにいてくれるってことでいいんだよね？｣


岡｢…！！｣


山｢なに、違うの？｣


岡｢いや、違わない！！ずっと山ちゃんのそばにいるよ！｣


山｢…俺もずっと、圭人のこと好きでいるから。｣





そう言ってニコっと笑った山ちゃんにノックアウトな圭人は、｢来年のバレンタインはなにかな｣と今日も妄想を膨らませています。









Fin.


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