あかいろくれよん

癒しの時間 cn×ym ページ1

Y.C






｢知念？｣





朝一番で聞こえるのは、この声。





｢ちねーん｣





いつも僕のことを呼んでくれる、この柔らかい声。





｢なあ、起きないの？｣





僕って単純だ。
いつだってこの声で癒されちゃうんだから。






｢ちーねーん｣





ほら…。
可愛いでしょ？





｢ゆうり？｣





本人は、鼻にかかった声だからなんとかって言うけど、僕はこの声が世界で一番好き。





｢なあ、体調悪いの？｣





……あんまり返事しないとこんな風に心配されちゃうけど。





｢…おはよ。｣


｢なんだ、起きてたの？｣





ぶすっと膨れたりなんかしちゃって。
不満そうなこの顔も、僕は好きだけど。





｢涼介が可愛いから、声聞いてたかったの。｣


｢なにそれ、もう…｣





すぐに真っ赤になっちゃう耳も。


全部全部、好きなんだ。





いつもあんまり言えないから、きっと不安にさせちゃってるけど。


でもね。





｢好きだよ。｣


｢…！！｣


｢大好きなんだ、涼介のこと。｣


｢お、俺も！｣





パッと花が咲くみたいに笑うこの瞬間、涼介のことをたまらなく好きになるんだ。




Fin.

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