始まりは突然に ページ1
K.N
一年前のあの日。
入学式の日に電車の中で寝過ごしてしまって、しかも学校の中で迷子になっていたあの日。
俺は確かに、生まれて初めての恋をした。
絶対に有り得ないと思っていた一目惚れをした。
その人はとても綺麗な瞳をしていた。
何にも例えられない程綺麗で、守ってあげたくなる程小さくて、見知らぬ困り人に声を掛けてくれる優しい人だった。
見ず知らずの俺を体育館まで連れて行ってくれたんだ。
生まれて初めて恋をした俺は、取り敢えず猛アタックしてみようと心に決めて、まずはその人のクラスを突き止めようとした。
ところがどっこい。
俺はその人の名前を知らない。
校内で迷子になっていたっていうだけだから写真があるわけ無いし、覚えているのは綺麗な瞳と声と、なんとなくの顔だけだった。
でも、あの人を綺麗だとか可愛いだとか、そんな風に思わない人はなかなかいないんじゃないかと考えた俺は全学年を歩き回って｢瞳がとんでもなく綺麗な顔の可愛い人｣を探した。
探し続けてあっという間に一年が経った。
未だに手掛かりは無し。
入学式の日にサボるなんて新入生なはずあるわけが無いし、だとしたら先輩だろう。それにあの可愛さは女の子…？
なかなかいないよな、サボってる女の先輩。
ただあの時三年だった先輩ならもう卒業してしまった。
こうなったらもう、新三年の先輩を一人一人調べるしか無い。しかも一年会えなかったんだからきっと学校にあまり来ていない、いわば不登校児ってやつなんだと思う。
でもそんなの問題じゃない。
俺の目的はその人を探し出すこと。
そして仲良くなること。
あわよくば告白すること。
僭越ながら付き合うこと。
そう心に決めて(とは言っても再決心だが)新学期を迎えたはずなのに、その時は突然訪れた。
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はる(プロフ) - 1番大好きな作品です！作者さんのことも気になってしまうぐらい好みの作風で、こんなに素敵な作品に出会えてとても幸せです！いつかまた幸せなknymちゃんが見れる日を楽しみにしています！ (2020年7月28日 23時) (
レス) id: 2fd3fc28ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠雨
| 作成日時：2018年5月30日 1時
