黒色くんと八色の話。２【ﾚﾝﾒｸﾞﾛ】 (ページ21)

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阿「絶対悪いようにしないから、これからの事を俺達が決めさせてもらってもいい？」

『もちろんです。色々ありがとうございます。
よろしくお願いします。』

ぺこりと頭を下げると、ニコッと笑って亮平くんは部屋を出て行った。

ガチャンと扉が閉まるのとほぼ同時に力が抜けてそのまま後ろに倒れ込む。

慣れない布団の匂いが鼻をかすめた。

フワフワの布団の上が気持ちよくて、そのまま意識を手放した。

次に私が目を覚ましたのは既に窓の外が真っ暗になった頃。

ベッドの上での体勢は変わっていないが、私の上には薄い緑色のブランケットがかかっていた。

薄い月明かりが微かに差し込む中、時間を確認しようと目をこらす。

ベッドサイドに置かれたデジタル時計は、21時過ぎを映し出していた。

かれこれ7時間は寝ていたことになる。

『…やっば。』

いくらなんでも寝すぎだ。

勢いよく扉を開け、リビングへと向かうがリビングは真っ暗で人の気配はなかった。

どこ行ったんだろう…と考えていると、リビングのテーブルに置いたままのスマホが青白い光を放って着信を知らせ始めた。