卑しき狗は笑わない

捌 体目 ページ10

〜ポートマフィアにて〜

〜中也 視点〜



あいつ、どこ行きやがった。


もう30分で試験だっつーのに………。




とか思いつつ朝飯を作ってる俺




材料の関係でパスタぐらいしか作れねぇが



まぁいいだろう。少し多めに作ってあるしな



パスタを盛り付けテーブルに置く。



「ふぅ、出来は……まぁまぁだな。
もう少し味付けが濃い方が良かったか？」



ん？あいつの鞄から何か………


「研究対象？」


ガチャ




帰ってきやがった！！！





………見られたか？





『中原、起きてるか？』





「あ、あぁ。朝飯作ったから早く食えよ」





『おお！今日はパスタか！！！』





見られてなかったようだな。





「早くしねぇと、試験に遅れんぞ」





『まるで、私の母親みたいだな』



「母親じゃねぇ(怒)」


『済まない済まない。それより、早く食べ終わろう・・・ご馳走様。
っと、中原、水をくれないか。』



「水？それぐらい自分でやれ」




『いいではないか。丁度立っているのだし』



「……………ッチ」


なんで俺がこんな事


「！！！」


な、なんだ……これっ！！！
頭が……！！！！！


突然頭に何かが当たり、激しく痛み出した。



当たった時の感触からすると、ナイフか




『すまないな。中原・・・《斬灯・記憶》』



糞ッ、意識が………



「ぐっ！夜、闇……テ、メェ………」



そして俺の意識は途切れた。


〜貴方 視点〜


すまないな、中原。



お前の記憶………消させてもらう。



……………………よし。これであのデータの記憶は消えた




データ本体も斬灯で切り刻んだ




あれを見られた時は焦ったぞ。



気をつけなければ




…………中原を起こすか。




『中原！！中原！！！』




「っ………俺、なんで倒れて………」




『疲れが出たんじゃないか？立てるか？』



「何かを見つけたような気がするんだが………気のせいか。早く行くぞ」



『了解した』

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