卑しき狗は笑わない

拾伍 体目 ページ16

そして、ポートマフィアの玄関(？)についた。



『…………』




「「……………」」




『………先程は済まなかった』



「俺たちの方も、済まねぇな」



「ゴメンね。Aちゃん」



二人共、怒ってはいなかったか。
よかった



『此れはお詫びだ』



「なんだ此れ？」



「クッキー、だね。美味しそうじゃないか
いただきまーす…………！美味しい！！」




「…………確かにうめェな」




『なら良い。………食べ終わったら案内をお願いする』



「おぉ」




「……………ご馳走様！よかったら、また作ってくれないかい？」




『了解した』



「じゃあ行くか」




中原と太宰の真ん中に私が入り、
二人は喧嘩をしながらも一つ一つ説明してくれる。



中「此処が、芥川の部屋だ」




コンコンッ

部屋から芥川が黒いコート姿で顔を出す




芥「………僕に何か用ですか」



中「こいつにこの辺りを案内してんだ」



太「よかったら芥川君も来るかい？」



芥「いえ、僕は遠慮します。昨日から寝てないので寝ます」



太「そうかい？なら仕方ないね」



芥「僕は此れで」



『待て、その前に此れを』




芥「………クッキーか？」




『お近づきの印、みたいなものだ』




芥「僕はこういう物は………いや、頂いておこう。有難う」



太「いいね〜二人共。リア充第一号にでもなるのかな？」



『そのつもりはない』



そうだよな、と芥川を見ると、少し下を向き落ち込んでいる。

何故だ？何か変なことを言ったか？




中「ストレートに言い過ぎじゃねぇか？」



『なにがだ？』



一つ礼をしてから芥川は部屋に戻っていった


中「次は、何処だ？」



太「次は、あそこじゃないかな？」



『あそこ？何処だそれは？』


太・中「姐/姉さんの所」









〜芥川 視点〜
あいつ、僕にクッキーを・・・

一口だけ、食べてみるか



「………美味い」



少し気に入った、夜闇A


「また、くれるだろうか………」



………………少し、楽しみだ。

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