冷酷な雪女郎【ＦＦ】 №２ (ページ9)

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５４ページ目（貴方ｓｉｄｅ）ページ9

試合が終わり、控室に戻ろうとしたとき

　私の前にいかつい顔をした人が立ちふさがった。

？「なんであんなプレーをした？」

　初対面なのになんでこんなことを聞かれるんだ。

貴「まず貴方、誰ですか？

　私は普通にプレーしただけですけど…何か？」

？「俺は、鬼瓦源五郎だ。

　かわいそうに嬢ちゃんも影山の被害者か…」

貴「被害者？………

　何言ってるんですか？

　私は総帥に救われた一人ですよ、むしろ総帥に感謝しています。」

鬼瓦「嬢ちゃんも知っているはずだ、あいつが今までしてきたことを…」

　一瞬、言葉に詰まった。

貴「…何の事ですか？」

貴(こいついったい何者だ？)

鬼瓦「去年のフットボールフロンティア決勝の木戸川対帝国学園の試合…

　豪炎寺修也の妹が事故にあった。

　そのせいで、豪炎寺は試合に出られなかった。

　仕組んだんじゃないのか？……影山が…」

貴「おじさんもしかして、警察の人ですか？」

鬼瓦「ああ、そうだ。

　なあ、教えてくれ…君も、もうこれ以上汚い真似はしたくないだろ！！」

貴「何のことか、さっぱりなんですが？

　もういいですか、急がしんで…」

　すると、私を引き留めるためなのか…

鬼瓦「嬢ちゃんの里親に会ってきた。」

貴「？……ハァ？」

　思わず、『ハァ？』って言ってしまった。

鬼瓦「心配してたぞ…突然、家出なんかしたりして…

　帰ろうとは思はないのか？」

貴「帰るはずがないでしょ、あんな家…

　私……………捨てられたも同然なんですから…

　貴方ですか？総帥に用意してもらった家の住所教えたの？」

鬼瓦「ああ、そうだ。」

貴(やっぱりそうか…)

貴「困るんですよ、おかげで毎日迷惑な手紙が届くんですけど…」

鬼瓦「でも、その手紙が捨てられない……………違うか？」

貴「！！…もうこれ以上、私にかかわらないでください

　忠告しておきます、総帥の回りを嗅ぎまわると危ないですよ…」

　さっきの言葉は図星だった。

　私は控室へ走った。

鬼瓦「嬢ちゃん、君本当は…影山のやり方の不満を持ってるんじゃないのか！！？」