耐水訓練 04 ページ2
ジャンプで次のステージへとやって来た俺は、一旦壁の後ろで様子を伺うことにした
「…………壁の後ろで深呼吸…戦場の鉄則」
なんて、あいつの真似をしてみる
今回あいつはいない。一面ピンクに広がったインクを塗るのは自分だ。
「…」
俺はローラーを担ぎ直し、気合いを入れると進むことにした
ーー
「ふふ、今度は少し難易度高いかもね」
私はライダーくんの悪い癖を1人思い出す
『いい？ローラーは近接武器。相手が長距離、中距離を得意とする場合、まず近づかせてくれない。そのためには潜伏スキル、そして相手の居場所をハッキリと予想する力が必要』
『相手の居場所か…』
『しっかりと音を聞いて、敵インクに目を凝らして……………必ず何かの痕跡が見つかるはずだから』
『………痕跡」
そうだ、痕跡を探してみろ。あいつのインクを通った跡の向き、インクの飛び散り方、木箱の並び方…
そして、音…！
俺は自分の息すら止めて、全集中を耳へと注いだ
………タ、………パタ、パタ…
「……」
ニヤリと笑い、その聞き覚えのある音の方へ慎重に進む。当然糸にも警戒しながら
「なるほどな、木箱の中にはスプリンクラーか。割った瞬間攻撃を喰らうわけだ」
正面、右、左の木箱は全て中にスプリンクラーが置いてある。俺は裏から回ろうと慎重に足を進めた
裏から中央を覗けば、ジャンプポイントを発見した
足を進めようとするが、ピタリと止める
「……」
あいつのインクの通った跡だ。しかし不自然
「トラップか」
通った跡がそこで消え、楕円のインク痕が残っていることに気がついた
「横から通るか……」
するとまた俺は足を止める
「………二度同じ手は喰わねえよ」
おそらく、先のステージのどこからか見ているであろうあいつに届かぬ声をかけ、張られた糸をまたいでジャンプした
ーー
「さっすが。この調子で次もクリアできれば上々」
ーー
「次は…」
よく観察し、よく聴いて警戒するが、何かおかしい
「………仕掛けが、無い…？」
いや、何かはあるはずだとよく目を凝らすが、何も無い。思い切って道を進んでみるが……
「何もねえじゃねえか！」
ーー
「…ブフッ」
クワッ、と顔を顰め、何かを叫ぶライダーくんの様子を見て吹き出しながらも、事態の深刻さに気がついてさらに顔を歪めるライダーくんの様子を思い浮かべ、さらに吹き出す私
「さあ、どう切り抜ける？」
半ば、マウスの行動を調べる実験だ
ラッキーアイテム
デニムタイトスカート
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 21人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ナッツ - やばい...すき...ライダーに惚れた...いけめそ過ぎだろがァァ夢主ちゃんになりてぇ...!!! (2018年8月1日 16時) (
レス) id: 95021152e7 (このIDを非表示/違反報告)
あべさん(プロフ) - ありがとうございますううう、続編公開したのでよろしくお願いします！ (2017年7月4日 23時) (レス) id: f0c55ba8ac (このIDを非表示/違反報告)
おみ - はじめまして！めっちゃおもしろいです...！そしてライダーくんとても良い＼(^-^)／応援してます！ (2017年7月2日 0時) (レス) id: 9aaa9f3c1a (このIDを非表示/違反報告)
あべさん(プロフ) - うわぁぁぁうれすぃいいい続編下書き中なんで今後ともどうぞよろしくお願い致しますうう (2017年6月26日 0時) (レス) id: f0c55ba8ac (このIDを非表示/違反報告)
わんはーと(プロフ) - やっぱり面白いですこの小説！ニヤニヤするところもあってどんどん次に進んじゃいます（笑） (2017年6月26日 0時) (レス) id: fb1135491b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あべさん | 作成日時：2017年6月19日 0時
