気晴らしでもしませんか 05 ページ34
『………でも、今後ろに…』
「…………っ」
耐えろ、耐えろ私……！どうせ出てくるのなんてただの血糊塗った女優さん…！
『……………ねえ、誰と話してるの？』
ばっと振り返る役者。しかし後ろには誰もいない
「どうせ上から来るんでしょ？分かってるから…！」
「………」
なぜだかこの映画を選択したアーミーくんまで少し震えているのだが、一体何がしたかったのだろう
するとカメラは下を向き、少女の見開かれた赤黒い瞳がアップになる
「っっふっ……！」
「ぬっ…！」
ガバッ、と二人で両手を合わせ、画面に映る恐怖の対象への中和を試みるが、やはり怖いものは怖い
「なんで選んだの……！」
「こんなに怖いとは思わなかったのだ……！くっ、再び計画に狂いが……！」
「なんの計画だよ…！さっきから失敗ばっかじゃねえか…！」
カタカタと震えながら、再び幽霊の血まみれの表情のドアップを見て、叫びそうになるお互いの口をお互いの手で塞ぎ、見事な連携プレー(？)をする私たち
「アーミーくんのバカ！」
「何も言い返せん…！」
ナメていた…！と苦しそうな表情を浮かべるアーミーくん。本当に何がしたかったんだ
ーー
もう半分死んだように部屋から出る私たち
「………疲れた」
「………すまん」
だからホラーは嫌なのだ。何もしてないのに疲れるなんておかしい
「もう4時だけど、次どうする？できれば怖くないもので」
ちゃんと釘をさす。
「む、もうそんな時間か……では場所を移すぞ」
今度はどこへ連れて行かれるのやら、モールから出ると、再びバスに乗ってどこかへ連れて来られる
「…………ここは…」
思わず感動のため息を吐く
「フッ、これでワガハイの計画は最後となる…！来るがいい、A」
スッ、と手を差し出されたので、とりあえず握り返す
私が連れて来られたのは、海だった
「………綺麗」
「そうだろう？」
真っ白な砂浜、少しエメラルドの入り混じる、透き通った色の海
「………」
砂浜を歩くと、小さな貝殻を見つけた
「アーミーくん、見て」
私はそれを差し出す
「む、貝か。綺麗なものを見つけたな」
「うん」
すると、再び私はあるものを見つけた
「うわあ、これ、ガラスのやつだ…」
砕けたガラスの破片は、長い間波に当てられることで、鋭利な角が丸まり、綺麗な宝石のようになって再び砂浜に姿を現わす
「オレンジ…と、無色だ」
2つも見つけた
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あべさん(プロフ) - ありがとうございます(´；ω；｀)！ (2017年7月5日 20時) (
レス) id: f974a3e7c6 (このIDを非表示/違反報告)
おみ - 続編...！ありがとうございます！！(。´Д⊂) (2017年7月5日 18時) (レス) id: 9aaa9f3c1a (このIDを非表示/違反報告)
あべさん(プロフ) - わんはーとさん» ありがとうございます(´；ω；｀)あいかわらずの下手くそ文章ですが、どうか完結までお付き合いください…！ (2017年7月5日 0時) (レス) id: f0c55ba8ac (このIDを非表示/違反報告)
わんはーと(プロフ) - わーい！続編だー！楽しみしてました！！じっくり読ませていただきますね！(*^^*) (2017年7月5日 0時) (レス) id: 245da36182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あべさん | 作成日時：2017年7月4日 22時
