空白 18 ページ21
アーミーくんが打ったのはおそらく麻酔銃だ。しかし、ラスは首に刺さったそれを一瞬で引き抜くと、再び私へ手を伸ばす
「いい加減にしろよ、下衆野郎…！」
ライダーくんが再び閃光弾をラスの目の前に落とし、私の目を覆いながらラスから少しでも離れるように引っ張ってくれた
「くそ、殺す、絶対殺す！」
ラスはまだ動けるのか、ヨロヨロと立ち上がると、私たちの足音の聞こえる方へ走って来る
しかし、麻酔が回ってきたのか、普通に私たちでも逃げ切れるくらいの速さになっている
「念のため作戦通り逃げるぞライダー。あめだまはワガハイが連れていく」
「ああ、A、こっちだ」
アーミーくんはそのまま真っ直ぐ、ライダーくんは右へと走り出した。私は全身がほとんど動かないが、なんとか引っ張ってもらいながらついて行けている
後ろを振り返ると、ラスは一瞬迷ったのち、アーミーくんの方へ進んでいった。アーミーくんの先には小型船だ。あめだまちゃんの姿も見える。
「雨、強いけど………アーミーくん大丈夫かな……！」
「今は自分のことだけ考えてろ」
ライダーくんは私をゴム製のボートへ乗せると、エンジンをかけて発進させる
「クソ、波が強えな……」
「うあっ」
ザバンとボートが波に打ち付けられ、私の身体は一瞬宙に浮かぶ
「おい！」
「ごめ、大丈夫…」
「チッ、捕まってろ」
そう言うとライダーくんは私を包むように抱きしめた。ああ、なんだろう、この感覚＿＿＿
トクン、トクンと少し速い心臓の音が聞こえ、何故だかこんな場面なのに安心する
「………ホッケふ頭が見えねえ…」
「ホッケふ頭に行くの？」
「ああ、そこでアーミーの部下と合流する手はずだが………進行方向がさっきので変わったか…」
私が浮かんだ時の事だろうか、かなり衝撃が来たからきっと少しずれてしまったのだろう
「大丈夫？」
「……大丈夫だ。安心しろ」
スッ、と強い意志を持つ瞳を合わせられ、何も言えなくなる
「あは、なんか………気緩んで来たかも」
暖かい腕の中で、少しくらいならと私も手を回す
「………」
ポンポンと頭を撫でられる。私はそこで眠ってしまった
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あべさん(プロフ) - ありがとうございます(´；ω；｀)！ (2017年7月5日 20時) (
レス) id: f974a3e7c6 (このIDを非表示/違反報告)
おみ - 続編...！ありがとうございます！！(。´Д⊂) (2017年7月5日 18時) (レス) id: 9aaa9f3c1a (このIDを非表示/違反報告)
あべさん(プロフ) - わんはーとさん» ありがとうございます(´；ω；｀)あいかわらずの下手くそ文章ですが、どうか完結までお付き合いください…！ (2017年7月5日 0時) (レス) id: f0c55ba8ac (このIDを非表示/違反報告)
わんはーと(プロフ) - わーい！続編だー！楽しみしてました！！じっくり読ませていただきますね！(*^^*) (2017年7月5日 0時) (レス) id: 245da36182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あべさん | 作成日時：2017年7月4日 22時
