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芥川『織田作さん!!!』






嗚呼、恐れていたことが起こってしまった。





本当に僕は、何処で道を踏み外した
のだろうか────。









織田作『っ…………あく、た……が……』


芥川『っ!!馬鹿ですよあなたは…………!!』


織田作『あぁ、そう、だな…………』


芥川『…………このような者と戦うなど……』


織田作『芥川、お前に言っておきたいことが……』


芥川『!!ダメです!やめてください!!
まだ助かります!!ですからそんな風に……』


織田作『聞け…………!』


芥川『!!』


織田作『お前はここにいても、幸せなんか、
生きる意味なんか見つけられない……』


芥川『ですが……』


織田作『お前からピアノを奪う奴が、お前を
理解しているはずがないだろう……好きなことをさせない人間なんか、お前の理解者じゃない』


芥川『………………織田作さん、僕はどうすれば
いいですか……?』


織田作『…………人を、救う側になれ』


芥川『……!』


織田作『他者を救い、孤児を守れ。正義も
悪も、本当はお前には大差ないんだろ……?』


芥川『っ…………』


織田作『俺や安吾のように、お前のピアノに救われる人間だっているはずだ……そのいつまでも鳴り止まない音で、人を救うんだ……』


芥川『…………織田作さん……』


織田作『その方が、幾分か素敵だ…………』


芥川『…………何故わかるのです?』


織田作『分かるさ。誰よりも分かる。年は
違うが………………俺は、お前の、友達だからな』


芥川『!!…………わかりました、そうします』


織田作『人は、自分を救済するために生きている、か…………。確かに、その通りだ……』








それが、織田作さんの最後の言葉だった。

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作者名:AiRA | 作成日時:2018年1月18日 21時

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