兄もアレなら妹もアレ【白鳥沢】

37 アレって言うな ページ38

瀬見side


「太一も言いすぎた。」


Aが大学生に連れていかれたあと部屋に戻った


俺と太一と白布と隼人が部屋には残っていた


あとは風呂か、その他もろもろ。



「…心配だったんっすよ」




太一の気持ちも分からなくはない。

確かにAだから心配だ



他の女子ならともかく皆Aが大好き



「でもあの大学生なんだよ。」



白布がそう言った。


確かに疑問だ。

あの大学生はなぜAと仲がいいんだ？



「たった一日でAの何を分かったんだよ」



「ほんとっすよ。なんなんですかあいつ。」



話題の大学生、やけにAに馴れ馴れしい


でも、
Aとの関係を探るなんて悪い気にもなる



「ま、この話はお開きで！明日も早いんだ！


ほら、歯磨きとかその他済ませてこい！」



「は？ガキ扱いですか？」


相変わらずの白布に反抗的な太一の目。



後輩は癖が強い



「な、英太。トイレいこ？」



そして同い年の隼人は1人でトイレが行けない



「まさか、怖いのか？」


「！？わ、わりぃかよ！」


怖いらしい。だから着いていく優しい俺



「ほら、行くぞ？」


隼人と一緒にトイレに向かった


ここのトイレは確かに薄暗くて怖い


「うひょー1人じゃなくてよかったー


あ、でも先客いるべ！」


トイレに入ると個室が1つ閉まっていた


誰かと話してるように感じる。電話か？？



「早くすませてこいよー」


隼人を先に行かせて俺は鏡の前で立っていた



すると個室から話し声が聞こえた


聞いたことあるような声


それも、信じられない内容を口にして。




「いやーガード強めでさ〜

すぐさせてくれそうと思ったのによぉ」




「「！？」」


さっきの大学生の声。


「これって」


驚いて声を出しそうになる隼人の口を塞ぐ


「(黙って聞け)」







「んでさー顔は可愛いのよAちゃんー


けどアホ？って言うか周りのガキ共邪魔だし


ま、明日には落とせるわ〜


あんな







馬鹿な女」



ﾋﾟｷｯ


俺だけじゃない隼人の中でもなにか切れた



Aの事なにも知らねぇくせに馬鹿な女？



俺は思いっきり

バケツに水を汲んで上から掛けた。

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