兄もアレなら妹もアレ【白鳥沢】

31 アレって言うな ページ32

よし、いくぞ


コートの中に2人ずつ入る


「私、バレーほとんど未経験だから頼むね」


「……あぁ。」



合図とともに向こうがサーブ



「こーい！！」


私に向かってくるボールだけど、


いつもは私に向かない。あぁ、楽しいや笑笑


隼人がやってるレシーブ。腰を深く沈めて取る


「賢太郎ー！！」


上げたのをちゃんとあっちに返してくれる


そのボールがまた返ってきた


賢太郎が最初に触って私に来た



「賢太郎、失敗したらごめん！！」



来たボールを賢太郎に向かって上げた


バシッ


いい音とともに点数が入る

でも、


「ごめん、低かったや」


「あぁ」


決めてくれたのは賢太郎。トスが低かった


次も
その次も
トスが順調に上がることは無かった




私はあんな大口叩いといてこれなわけ？


今まで皆の何を見てきたんだろ


見様見真似？そんなのみんなに失礼だよ



「どうしたらいいんだよ……」


2人のセットアップはなんであんなに上がるの？



思い出せ私。瀬見と賢二郎を。



「……ラスト、賢太郎。私を信じて飛んで。」


「っす」



私は腰にまいてたジャージを着た



「「！！？」」


前にいる賢太郎、前は任せたよ！


賢太郎がボールをあげる


「全てに意識！」









バシッ！！









「「っ！！しゃー！！！」」



成功した。打点を上げること。


賢太郎の勿体ないを無くすこと



いつの間にか日は暮れて体育館が閉まるとこ


奥様方やおじさんにお礼を言って出た



「出来たね！賢太郎！」


体育館の前にいる賢太郎に話しかけた


「……京谷賢太郎っす」



「え、」



「Aさん、ありがと…ございました……」


！！？



うおぉー！！！なんか！狂犬手懐けた感じ！


最後の最後で懐いてくれたー！



「でも、敵なんすね」


敵？？


「白鳥沢、青城が勝ちます」



つまり賢太郎は青城と？笑笑


及川ってことかー笑笑


そりゃ向こうでアンタは強くなるよね笑笑



「いくら賢太郎が青城にいるからって

白鳥沢は負けないからね！手加減なし！」


「もちろん」


「あと、部活行きな？及川凄いから！」


いつも見ていて思う華麗なセットアップ


実力伸ばせるよ



「じゃー、私は帰ります！」


賢太郎に手を振って前を向こうとした瞬間



「おげっ」


誰かに首を掴まれた

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