しげじゅんに尊みと嫉妬を感じながら生きるこたきくんのお話。【桃赤】

１３. ページ13

〜桃 side〜



「証明、って、」

「ほんまに俺だけが好きなのか、証明してや」


不安げなその目に理性が揺れ動いているのを必死に無視する。

なぁんでこんなに大毅は可愛いんやろうなぁ。

寝言ではよく俺の名前呼んでるし、何か不安なことがあれば真っ先に俺に視線で助けを求めるし、とんでもなく愛おしそうに俺のVTR見てるし。

大毅は間違いなく、俺のことが大好きや。

大毅は俺のことしか見てへん。



「……ちゅー、するとかじゃ、だめ？」

「それだけなん？」


俺がいじめればいじめるほど、可愛い反応をする大毅。

「それだけって、」と困って、目を泳がせながら健気に案を生み出そうとしている。


「か、からだ、で……とかじゃ、だめ、やんな……？」

「ぶはっ！」

「ちょ、なんで吹き出すんや！！」


もはや震える小動物にしか見えへん。


「それ、ぜっったい他の人に言ったらあかんからな？」


そう言って大毅を抱き起こす。

優しく抱きしめると、大毅が肩を微かに震わせているのが分かった。


「大毅？」

「……だって、望が俺のこと、疑って、」

「うわああ、ごめんごめん！！
冗談やって！！」


やっべ、やりすぎた。

ぽろぽろと涙を流し出す大毅に今度は俺が振り回され始める。


「もう、離してや！！
俺寝る！！」

「いや、違うって！！
大毅がかわいすぎたのが原因で、」

「俺が悪いんか！？」

「いやちゃう！！ちゃうって！！」

「もう知らん！！」



ああ、またS心が暴走して、俺はやりすぎてしまったようや。






＊


めちゃくちゃ高評価とお気に入り登録増えていて感動しました🥲

わたしの厚かましいお願いを叶えてくださった皆さま本当にありがとうございます😭

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