story 210 認めない ページ40
新「俺のこと__s「おい、工藤!ちょっとええ‥‥か‥」‥」
外と中を区切っていた襖がスパァンと勢いよく開かれた。
襖を開けた本人‥服部は私達を見て、固まり。
新「‥‥」
あ「‥‥」
平「‥‥」
ひじょーに、気まずーい沈黙が私達3人の中に流れる。
平「‥‥あー、スマン‥お取り込み中やったみたいやな‥‥工藤、後でエエわ!」
沈黙を破った彼はそう言って嵐のごとくその場を去っていき、
新「お、おい‥!待てよ服部ッ!
‥‥あ、お、オメーは落ち着いたら来いよ!」
新一も私の両手首を掴んでいた手を離し、これまた風のような速さで服部の後を追っていった。
ぽつんと、一人その場に残された私は。
バタン
あ「‥‥っう‥わ‥」
絶賛キャパオーバー中です。
なん‥なに、なにが起こってた今‥
一人になってようやく冷静になり始めた脳内。
しかし冷静になればなるほど、先程のことがより鮮明にフラッシュバックし、同時に羞恥心を増幅させられる。
あ「‥‥あっつ‥」
仰向けになり真っ黒な空に淡い光を照らす月や星達を眺めながら自分に頬をそっと触れれば、指先にすぐに伝わる熱。
思ってた以上に熱い。
あ「‥‥‥‥」
__私はさっき、何に気づきそうになってた?
__新一はさっき、何を言いかけてた?
そんな問いを自分で投げて、ハァと一つため息を吐く。
‥‥そんなこと、もう分かってる‥分かってるよ、知ってるよ‥‥
嫉妬する理由なんて限られてるし、私もそこまで疎くはない‥‥
ただ、認めたくないだけで。
気づかないフリしてるだけで。
でもそろそろ、
あ「‥‥限界‥か‥」
今までも何度か感じていたこの感情。
それを彼に‥新一に見透かされて気づかされた。
__認めるのは簡単。
けど、私の立場的にそう易々と認めてはいけない気がする。後戻りが出来ないから。
だから、認めない。今まで通り気づかないフリをしよう。
・
よいしょ、とその場からゆっくりと立ち上がり両腕を上に上げて屈伸をする。
夜桜は相変わらずキラキラと輝き、夜の鴨川を照らす。
そんな美しい夜景に背を向け、茶屋の中へ入る。
__一つの感情を心の奥底に隠して‥‥
story 211 違う、けれど 新一side→←story 209 嫉妬の意味
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茉凪 - 物語一気に読んじゃいました。 沢山の、いやほとんどの直しを言ってしまいすみませんでしたm(._.)m (2023年4月15日 1時) (レス) @page50 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
茉凪 - 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 story 216 伊勢三郎のここの部分 半分に織られていたそれを開くと‥‥ これ正しく半分に折られていたではないんでしょうか? (2023年4月15日 1時) (レス) @page46 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
茉凪 - 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 story 213 事件の詳細はのここの台詞 「その3人とも、桜さんや蘭達が出ていった後で、一度ずつトイレに行ってたね。」 これ正しくは一人ずつトイレにではないんでしょうか? (2023年4月15日 0時) (レス) @page43 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
茉凪 - 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 story 210 認めないのここの部分 仰向けになり真っ黒な空に淡い光を照らす月や星達を眺めながら自分に頬をそっと触れれば、指先にすぐに伝わる熱。 これ正しくは自分の頬にをではないんでしょうか? (2023年4月15日 0時) (レス) @page40 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
茉凪 - 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 同じくstory 205 幕開け NO sideのここの部分 暗いその部屋には布団が一つ強いてあるだけで、寝ているはずの桜の姿はどこにもない。 これ正しくは布団が一つ敷いてあるではないんでしょうか? (2023年4月15日 0時) (レス) @page35 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:晴空 | 作成日時:2017年9月27日 10時