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｢失礼しますジョ──ごふォッ！？｣
扉を開けた瞬間、突如視界が遮られた。
｢な、何だ、敵のスタンド攻撃かッ！？｣
｢はい｣
｢ジョジョも襲われ......え｣
まさかの味方のスタンド攻撃だった。
｢ゴールド・エクスペリエンスで部屋側のドアノブをカエルに変えました。外からの侵入者に反応し飛び掛かる...反射の応用ですね｣
｢うぅ、ぬめぬめする...｣
｢毒性はないので安心してください｣
顔面にへばりつくカエルを引き剥がすと、一連の事件の犯人にして、敬愛する我らがジョジョがぼくの顔を覗きこんでいた。
｢顔、拭きましょうか？｣
｢...いえ、自前のハンカチがあるので｣
｢あ、イチゴの刺繍｣
｢分かります？いつものネクタイと同じブランドなんですよ｣
なんてことのない世間話をしていると、ぼく達がイタリア有数のギャングのボスとその部下ということを忘れそうになる。
｢──ところでジョジョ｣
だが、ぼくには問いたださなきゃあならないことがあった。
先ほどのカエルトラップだ。当然だが、いつもはあんなものない。行く度にカエルが顔面狙って飛び出してくる部屋とか嫌すぎる。
｢ぼくの尊敬する貴方は、何の理由もなくあんな悪質で低俗でくだらないイタズラを仕掛ける腐れ脳ミソのド低脳ではないはず｣
｢君、実は結構キレてますね？まあ見てくださいよ｣
そう言ってジョジョが指差したのは、いつも彼が使っている机と椅子。以前ジョジョが、この机に奇声を上げながら頭を叩きつけていたのは本当にあった怖い話だ。
｢すう...すう...｣
しかし、今その椅子で寝息を立てているのは、威厳に満ちたボスでも、狂気に満ちた兄でもなく。
｢Aさん、ですか？｣
｢ええ、何とも愛らしい寝顔。フーゴも彼女が天空から落っこちてきた天使と錯覚したのでは？｣
｢いや別に｣
ぼくの冷めた態度も何のその、ジョジョは慈愛に満ちた笑みを浮かべている。
｢ここで一緒に話をしたり、映画を見たりしていていたのですが、疲れたのか眠ってしまって。Aの眠りを邪魔する者は誰ひとりとして許さない...という訳で、ドアにちょっとした仕掛けを施してみました｣
｢という訳で、じゃあないですよ！？｣
振り返ると、能力が解除されたのかカエルはドアノブに戻っていた。もう二度とやらないでほしい。
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あさはか金魚(プロフ) - 面白い！こんな面白い作品を作っていただきありがとうございます！！ (2020年8月2日 10時) (
レス) id: bae01be7f3 (このIDを非表示/違反報告)
伯(プロフ) - tamaさん» コメントありがとうございます！最初にコメントくれた方ですよね？ずっと読んでくれていたこと、感謝します。これからも頑張ります！ (2019年11月14日 0時) (レス) id: bb5d92349b (このIDを非表示/違反報告)
tama(プロフ) - お久しぶりです！31話からもうわくわくでした！頑張って！ (2019年11月12日 20時) (レス) id: 85d88e1cc2 (このIDを非表示/違反報告)
伯(プロフ) - 美琴さん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけてなによりです！ハロウィン後半のテーマは『あの人達と一日限りの邂逅』です。もう11月ですがまだハロウィン回は続くので楽しんでいただけると嬉しいです！ (2019年11月12日 1時) (レス) id: bb5d92349b (このIDを非表示/違反報告)
伯(プロフ) - 幽銀さん» コメントありがとうございます！作者も読んでくださる読者の皆さんがいっぱいしゅき…… (2019年11月12日 1時) (レス) id: bb5d92349b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伯 | 作成日時：2019年9月3日 4時
