1-1 部屋割り ページ5
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彼らと同居することが決まって、1つ気がついたことがある。
「この家ってリビング以外は3部屋しかなかったよね…？」
この部屋の間取りを見た時、私はてっきり両親が帰ってきたときようの部屋だと思っていたため、この3部屋をどうやって分けるつもりなのだろうと思ったのだ。
順当に行けば、私が1人でこの4人が2人ずつに分かれて、ちょうど3組に分けられると思うのだが…
「「「「俺がAと同室になるから」」」」
「「「「は？」」」」
4人揃ってそう言ったかと思えば、また4人揃って顔を見合わせた。
流石幼馴染。息ぴったりである。
「いやいや、普通に考えて俺だろ。お前らは部屋汚すしな。」
「なんでそうなるん！それ言ったら、今日Aのこと出迎えたのは俺やから俺やろ！」
「お前が1番部屋汚すやろ。ここは年上の俺やろ。」
「志麻くんはゲームばっかりして迷惑かけるんとちゃいます？やっぱり、1番精神年齢が上のセンラが適任やと思いますけど。」
口々にそういう4人に、私は置いてけぼりにされてしまう。
普通に考えて女子の私が1人部屋になるのでは…？
そんなことを考えている間も、4人は口論を続けている。
とりあえず落ち着くまで待つか、と4人の話を聞き流していると、突然4人とも私の方を見て問うてきた。
「「「「Aはどう思う！？」」」」
「…へ？」
突然話を振られた私は、思わず間抜けな声を出してしまった。
どう思うと言われても、私は1人部屋がいい。
「いや…私は普通に1人部屋が良いんだけど…」
「そんなのダメに決まっとるやん！」
「そうだよ！こいつら、いつAのこと襲ってもおかしくないんだからな！？」
「とか言ってるうらたんが1番危ないんとちゃいます？俺らの中やとダントツでモテませんし。」
「うるせぇ！」
「女食いまくっとる奴がよう言うわ。俺やったらそっちの方は十分足りとるし、1番安全やろ？」
「まーしぃが1番そういうの強いやろ！」
私の一言で、一度落ち着いたと思った口論が再び始まってしまった。
「寝るときは鍵かけるから…」
「鍵なんて開けようと思えばいくらでも開けられるんやから意味ないやろ！」
私がそう言って宥めようとしたけれど、坂田のその言葉に一蹴されてしまった。
鍵なんていくらでも開けられるって…え？
いやいや、普通に怖いんですけど。もしかして、私の幼馴染達って結構ヤバめなのでは…？
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作者名：な | 作成日時：2023年7月4日 0時
