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その後、生徒会室に入って軽い説明を坂田くんから受けていた。
その間で、坂田くんとはすっかり仲良くなってしまった。
「そう言えば、坂田くんって1年生だよね？
なんでこんなに生徒会のこと知ってるの？」
「あぁ、それは…」
私の質問に坂田くんが答えようとした、その時。
扉が再び開き、3人の男子生徒が入ってきた。
「ったく、教室で待ってるように言っただろうが…」
そう言って私のことを軽く睨んで来たのは、あの時の浦田先輩。
「まぁまぁ、うらたん落ち着いて。
それに、ちゃんと自分から来たみたいやし。」
そんな浦田先輩を宥めるように話しながら入って来た折原くん。
「そうそう。逃げんかっただけましやって。」
そう言って私をチラリと見た月崎先輩。
そんな彼らの視線に少し後退りしてしまう。
しかし、ここで私が逃げては、生徒会長としての威厳が失われてしまう。
そんな思いを胸に、私は一歩前に出た。
「…改めて、1-Bの月下Aです。今日から1年間、よろしくお願いします。」
そう言って私は頭を下げた。
頭を下げている時間が、とても長く感じた。
それくらい、彼らの視線が私に刺さっていたのだ。
しかし、そんな緊張感をいい意味で打ち壊す明るい声が聞こえた。
「もー！そんな硬くならんとって！
さっき俺と話してたみたいにしてくれたらいいから！」
そういう坂田くんの方を見れば、可愛らしく微笑まれた。
なんだか、坂田くんの一言で緊張はほぐれたかもしれない。
「そうですよ〜
俺らもAちゃんとは仲良くしたいと思ってますから。」
坂田くんの言葉に同調するように折原くんもそう言ってくれた。
更に折原くんの言葉に乗っかるように、月崎先輩も「よろしくな〜」と手をひらひら振ってくれた。
ただ、浦田先輩だけが未だに不機嫌そうだった。
「…とりあえず、今日やるべきことを終わらせるぞ。
引き継ぎだけだから別にお前はいなくてもいいんだけど。」
お前って私のことだよね…？
いやいや、私は一ノ瀬先生に行けって言われたから来ただけなのに…！
なんで私がそんな風に言われないとダメなのよ！
「は？なんだよその口の聞き方。」
え、もしかして口に出てた…？
そんなことを考えているうちに、浦田先輩は私に近づいてきて…
「そんな悪い口には、お仕置きが必要だな…？」
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作者名：な | 作成日時：2023年3月18日 5時
