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結果的に私が折れて2人について行く。
しばらく歩くと、音楽室の前に来た。
「俺たち、いっつもここで飯食っとるんよ。
ここなら教師も生徒も来ることないから、安心して食べられるで。」
扉の前でセンラくんが解説してくれる。
私は「へー」と気の抜けた返事だけした。
何せお腹がすいているのだ。早くお弁当が食べたい。
私がぼーっとしていれば、月崎先輩がガラッと扉を開けた。
「あー！やっと来た！」
「遅ぇぞまーしぃ、センラ」
ん？
なんか、いないはずの2人の声が聞こえてくるんですけど…
私が入らずに固まっていると、いないと思っていたうちの1人である坂田くんに勢い良く手を引かれた。
「ほら、Aも！はよ食べよ？」
そう言って首をこてんとする坂田くんは犬のよう…じゃなくて。
この1人が坂田くんということは、もう1人は完全にあの人な訳で…。
「おい、ただでさえ待たされてんだから早くしろ。」
うん、無理。私この人とのお昼楽しめる自信ない。
坂田くん達には悪いけど、教室に戻らせてもらお…
「ほら、どこ行くん？はよせんと昼休み終わってまうよ？」
今度はセンラくんに捕まってしまった。
しかし、センラくんの言うことは正論でしかなくて、私は渋々音楽室で食べることにした。
「おぉー！Aの弁当めちゃくちゃ美味そう！
Aのお母さんが作ってるん？」
「あ、お弁当は私が作ってるんだ。料理とかすきで。」
坂田くんが私のお弁当箱を見て興奮気味に言うので、私がそう返すと、「すげー！」とテンションが上がっていた。
「良かったら、今度何か作ってこようか？お弁当でも、他のものでも…」
「あぁ、それならいらねぇよ。」
私が善意で坂田くんにそう言えば、浦田先輩が遮ってきた。
私は「はぁ！？」と言いそうになるのを全力で抑えて、笑顔で問いかける。
「な、なんでですか？」
「坂田の弁当はいつも俺が作ってるから。
あぁ、良かったらお前にも作ってきてやろうか？」
浦田先輩は私の質問に答えると、バカにしたようにそう言ってきた。
この人はどこまで意地悪なの…！？
私と浦田先輩が静かに睨み合っていると、センラくんが間に割って入ってきた。
「はいはい2人とも落ち着いて。
Aちゃんはそんなに睨まんの。可愛い顔が台無しですよ？
うらたんも、少しくらいは歩み寄って下さい。」
センラくんの言葉に、取り敢えず視線は外して、お弁当を食べ進めることにした。
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4-3→←4-1 †Darkness phantom chains†
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作者名：な | 作成日時：2023年3月18日 5時
