チューベローズ【usss】 (ページ15)

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4-1 †Darkness phantom chains† ページ15

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様々な事件がありながらも、順調に授業は進んでいって、今はお昼休み。

私は、くろちゃんとその他の女の子達と一緒に昼食をとろうと思って立ち上がると、教室の扉の方から女の子の悲鳴が聞こえてきた。

私がそっちを見ていると、先程保健室で出くわしてしまった月崎先輩とセンラくんがいた。

私が月崎先輩に気づいた頃には月崎先輩は私を見つけていて、ズカズカと教室に入ってきた。
センラくんは悲鳴を上げる女の子達に手を振りながら。

「おい、ちょっと来い。」

「えっ、ちょ、」

月崎先輩はそう言ったかと思えば、私の首根っこを掴んで教室から出ていく。
センラくんは私のお弁当を持って。

教室から出る前に見たのは、私を羨ましそうに凝視する女子達と、何かを悟ったのか親指を立てて見送るくろちゃんだった。
…誰か助けて

「月崎先輩！ちょ、自分で歩けますから！」

「センラくんも！」と私が言えば、月崎先輩はやっと離してくれた。

「急になんですか！私お昼食べたいんですけど！！」

お腹が空いて不機嫌な私は、主に月崎先輩に向かってそう捲し立てた。

「そのお昼のことなんやけど、俺らと一緒に食べん？」

そう言ってセンラくんは首をこてんとした。

あざとい…じゃなくて。

「いやいや、そんな申し訳ないよ。
仲良しな人達の間に私みたいな得体の知れない人いたら落ち着いてご飯食べられないでしょ？」

というのは建前で、普通に女の子達と食べたい。この人達と食べて落ち着いて食べられないのは私の方。

すると、それまで黙っていた月崎先輩が口を開いた。

「まぁ、別に無理矢理とは言わんよ。
けど、俺らの誘い断ってまともな目にあったやつなんて見たことないから。これからは夜道に気をつけた方がええかもな。」

月崎先輩はこう言っているが、どうせ脅し文句だろう。
なら、私は教室に戻らせてもらう。

「志麻くんの言う通りやで〜。
それに、これはAちゃんを守るためでもあるんよ？
俺らと一緒にいるだけで周りの女子から反感を買う事になる。けど、俺らといればその女子達もAちゃんに手は出せんから。」

「だから、一緒に食べよ？」と言うセンラくん。

月崎先輩と違って、センラくんには色々とお世話になってるし、私のことを揶揄って遊ぶようなタイプではない。…たぶん。

そう言うことなら仕方ないと、私は2人についていくことにした。