【SnowMan】淡い雪に絆されて:第3部 (ページ44)

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❄︎ ページ44

—Ren side—
堰を切ったように彼女が泣き出す

『……私､わたしね､
今のお仕事､もう辞めたい…つらい』

ぽつりぽつりと溢れ出す
彼女が溜め込んできた我慢の種

『最近遅かったのも､
先輩にずっと､仕事押し付けられてて…

嗚咽をあげて
抱きつく彼女の手が震え出す

俺は本当にAは
仕事頑張ってるんだなぁ､って思うだけで

「そっかぁ､本当によく頑張ったねA」

そんな事になってたなんて､
気づきもしなかった

「……辞めちゃおうよ､そんなとこ」

「Aがいっぱい悩んだのに
俺が簡単に言っちゃ絶対駄目だけど､」

でも､こんなボロボロになるくらいなら
俺がそんな所もう行かせたくない

ただ､楽しく居てほしい

『…ううん､キッパリ言ってくれて
今ね､凄く楽なの､ありがと』

そこでやっと幽かに
彼女に笑顔が戻る

『でも…､新しいとこ
見つかんなかったら､どうしよう…』

笑ったと思えば困った顔をして
この前に感じた安心より

今日の方がずっと確かだ

「ゆっくりで､いいんじゃない?
疲れすぎない程度で､でも時々､頑張って」

でもそれでまた疲れちゃったら
元も子もないからさ､

「それでも疲れたら
いつでも､いっぱい俺に甘えてよ」

君とは笑いも､悲しみも
苦しい事も何でも支えてあげたいから

一生､一緒に楽しく笑ってたいから